シンプラル法律事務所
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プラクティス民法(債権総論)

プラクティス民法 債権総論 第5版
★第1章 債権関係の基本的な仕組み
  ◇T 債権関係の意義
  ◇U 債権
  ■1 緒論・・・権利意思説と権利利益説 
    権利利益説:権利を、法によって保護される利益
権利意思説:権利を、自然現象や他人の行為を支配する個人の意思の力
  ■2 権利利益説からの説明・・・債権者利益・契約利益の保障体系 
    権利利益説⇒
債権とは、債権関係において、債務者から一定の利益(債権者利益。契約の場合は、契約利益)を獲得することが期待できる債権者の地位。
  ■3 権利意思説からの説明 
     
  ◇V 債務 
  ■1 総論
  □1−1 債務の意義 
    債務:債権関係において、債権者に対して一定の利益(債権者利益)を獲得させるための拘束を受けた債務者の地位
  □1−2 債務の強度・・・結果債務と手段債務 
    債務を負担⇒
債務者は、債権者利益が実現するために必要とするさまざまな具体的行為(作為・不作為)を義務付けられている。
当事者の合意または法律の規定
  ■2 債務を構成するもの(その1)・・・給付義務 
    債権者に対して債権者利益を実現する義務。
  ■3 債務を構成するもの(その2)・・・誠実行為義務 
    債務者は、給付義務の実現に向けて信義に従い誠実に行動しなければならない。
〜「附随的注意義務」とか「具体的行為義務」などと称されることもある行為義務。
  ■4 債務を構成するもの(その3)・・・債権目的・契約目的達成のために必要な措置を講じる義務
    債権者が給付結果の実現それ自体のために必要なものではないが、債権者が給付結果の取得を通して実現しようとした目的(債権目的・契約目的)の達成のために必要な措置を講じる義務。
    ex.
複雑な機械の売買における売主の操作方法説明義務
土地の売買における売主の登記移転協力義務
農地転用のための所有権移転許可申請協力義務
賃貸借契約における賃貸人の目的物修繕義務
預金契約において預入金融機関が預金者に対して取引経過を開示する義務
貸金業者を営む金融機関が顧客である借主に対して取引履歴を開示する義務
  ■5 債務を構成するもの(その4)・・・保護義務 
  □5−1 保護義務の意義
    債権者利益を債権者に対して実現するにあたり、債務者として、債権者が保有している利益、すなわち生命・身体・健康・所有権その他の利益(財産的利益のみならず、人格権や自己決定権も含まれる)を侵害しないように配慮して行動することも含まれる。
債権者が保有しているこれらの利益:完全性利益
完全性利益を侵害しないように配慮すべき義務:保護義務
  □5−2 保護義務違反の判断構造 
     
  □5−3 債務者の完全性利益に対する債権者の保護義務・・・受領過程における保護義務 
  □5−4 保護義務と安全配慮義務 
  ●(1)安全配慮義務の意義・・・安全管理体制確立義務(人的・物的組織編成義務)
    契約当事者が有する完全性利益の保護義務が問題となる局面のなかでも、雇用関係において使用者が被用者の生命・身体・健康の安全に配慮すべき義務は、特に、安全配慮義務と呼ばれる。
    判例:
安全配慮義務の内容は、危険防止のために適切な人的・物的設備を編成し、安全教育を施すこと。
安全配慮義務の内容は、労務の管理支配のための適切な人的・物的組織の編成に尽きる(安全管理体制確立義務としての安全配慮義務)。
それにあたらない注意義務、たとえば、「運転者において道路交通法その他の法令に基づいて当然に負うべきものとされる通常の注意義務」のようなものは、その違反が過失不法行為責任(709条、715条)を設定することがあったとしても、けっして安全配慮義務違反を根拠付けるものではない。

判例は、労務指揮管理権行使にともなう安全管理体制確立義務の一種として、「安全配慮義務」を捉えている。

使用者の「安全配慮義務は、上述した「保護義務」とは出自も内容も異なる別種の義務。
判例にいう「安全配慮義務」は、雇用その他実質的な労務関係が存在している場合に限定されることになる。
     
  ●(2) 安全配慮義務の履行補助者・・・安全管理体制確立のために人的・物的組織の編成権限を託された者 
    判例法理からは、安全配慮義務の履行補助者についても、次の2点が重要。
@安全配慮義務者(使用者)から管理支配権限(人的・物的組織の編成権限)を託された者のみが、安全配慮義務(安全管理体制確立義務)の履行補助者
Aこの者が安全のため人的・物的組織の編成に関する注意を尽くさなかったときに、はじめて、履行補助者の行為を理由として債務者の安全配慮義務違反が認められることになる。
     
  ●(3) 判例の安全配慮義務論に対する疑問 
    判例法理
vs.
「使用者がその管理支配体制をどのように確立すればよいか」ということと、
「労務提供・受領過程で生じうる具体的危険から労働者を保護するにはどうしたらよいか」
ということは直結せず、前者の問題が後者の問題を限定するという関係にない。

むしろ「労務提供・受領過程で生じうる具体的危険から労働者を保護するにはどうしたらよいか」という観点から、上述した保護義務の一種として、使用者の「安全配慮義務」を捉えるのが適切。

使用者の安全配慮義務については、保護義務違反の判断構造で述べたことが妥当。
「保護義務違反」と言うか「安全配慮義務」と言うから、もはや言葉の問題にすぎない。
     
  ●(4) 安全配慮義務違反を理由とする責任の法的性質 
    安全配慮義務
     
     
  ●(5) 契約関係にない当事者間での安全配慮義務 
    使用者と被用者との間に契約関係がない場合であっても、両者の間に実質的な労働関係が成立しているとときに、認められる。
ex.下請会社の従業員が、元請会社の作業現場で、元請会社の責任者の指揮監督のもと、労務作業をしていて事故にあったような場合。
(Aは、B社の従業員である。Aは、B社の命を受けて、B社の元請会社であるC社が運行している船舶(甲)に乗船して、積荷の管理にあたっていた。甲の運航中に、C者が甲に積み込んだ荷物αと荷物βが化学反応を起こして有毒ガスが発生し、これを吸ったAが死亡。)
    この場合の安全配慮義務違反の責任は、不法行為責任としてではなく、債務不履行責任として捉えられている。(最高裁H2.11.8)
ここでは、雇用契約類似の債権関係が両当事者間に成立しているものと捉え、債務不履行の法理で処理している。
     
★第2章 債権の種類(債権の目的)  
     
     
     
     
  ◆第5節 利息債権(p35) 
  ◇T 利息債権・約定利息・法定利息 
  ◇U 利息 
    利息:流動資本としての元本から生じる収益のこと
金銭その他の代替物である元本の使用の対価として、元本額と使用期間に応じて、一定の利率によるい支払われる金銭その他の代替物
    @
    A利息は元本私用の対価⇒次のものは、「利息」jという名が付されていても、利息ではない。
(i) 金銭債務が履行遅滞に陥った場合における損害賠償としての「遅延利息(=遅延損害金)」(419条1項後段)〜元本使用の対価ではなく、「利息」ではない。
悪意受益者に対する不当利得返還請求に関する704条の「利息」も同様。
     
     
     
  ★第3章 債務不履行(履行傷害)
     
     
     
  ◆第3節 追完請求権 
  ◇T 追完請求権の意義
    債務者が不完全な履行⇒債権者は、履行不完全の追完を請求することができる。 
     
  ◇U 履行請求権と追完請求権の関係
     
  ◇V 追完請求権の枠組み 
     
     
     
     
     
  ◆第6節 損害賠償請求権(U)・・・効果論 
     
     
  ◇第4項 損害賠償の範囲・各論(T):遅延賠償 
  ■T 遅延賠償の意義 
   
  ■U 履行遅滞(p124) 
     
     
  □4 期限の定めがない債務 
  ●4−1 原則 
    期限の定めがない債務⇒債務者が履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う(412条3項)
     
    初日不算入の原則(140条本文)⇒損害賠償請求のあった日の翌日を起算点とする遅延損害の賠償請求権が発生
    「請求があり次第支払う」
安全配慮義務違反を理由とする損害賠償債務

期限の定めがない債務
    請求は、当該債務についてされなければならないが、債務の同一性を認識することができれば足りる。
請求は、債務者に到達すれば、その方法は問わない。
     
  ●4−2 例外 
  ◎(1) 期限の定めがない消費貸借による返還債務 
    貸主は、相当の期間を定めて返還の催告をしなければなない(591条1項)
相当期間を定めないで催告⇒催告の時から相当期間を経過した後にはじめて、履行遅滞に陥る。
  ◎(2) 不法行為を理由とする損害賠償債務 
    不法行為を理由とする損害賠償債務では、請求を待たないで、不法行為の時から当然に遅滞に陥る⇒この日から遅延利息が起算(法定利率の基準時もこの時)
    but
保護義務や安全配慮義務の違反を理由とする損害賠償債務が遅滞に陥るのは請求時(法定利率の基準時もこの時点)
   
  ◎(3) 不当利得返還債務 
     
  ◎(4) その他の場合 
     
     
     
     
★第4章 責任財産の保全(p172)
     
     
  ★第5章 弁済による債権の回収(p270)
     
     
     
  ◆第3節 弁済の充当(p275)
  ◇T 総論 
     
  ◇U 同種の給付を目的とする数個の債務がある場合(p276)
  ■1 基本的な考え方・・・合意充当>指定充当>法定充当 
     
  ■2 合意充当
     
  ■3 指定充当 
     
  ■4 法定充当 
     
  ◇V 元本・利息・費用を支払うべき場合 
  ■1 合意充当の優先 
     
  ■2 充当の合意がない場合・・・・費用>利息>元本の順番での充当 
     
  ■3 複数の債務について支払うべき元本・利息・費用間の充当
     
  ◇W 1個の債務の弁済として数個の給付をすべき場合