シンプラル法律事務所
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論点整理(ビジネス関係)

論点の整理です(随時増やしていく予定です。)

資本主義を生かすために(ピケティ) 日経朝刊H27.2.1

  イノベーションの条件 日経朝刊H26.5.2
イノベーションの本質 イノベーションの本質は、技術革新ではなく、革新的な商品やサービスによって、社会に役立つ新しい価値を創出すること(=価値づくり)。 
商品の価値 商品の価値=@機能的価値+A意味的価値 
@機能的価値 客観的な評価基準が定まった商品の機能・仕様に関する顧客価値
ex.携帯電話の「圧さ何ミリ」「テレビ機能がついた」
A意味的価値 顧客が主観的に意味づける価値
〜商品の機能や仕様だけでは決まらず、主に顧客の中でつくられる価値。
ex.使いやすさ、持つ喜び
生産財でも、顧客企業が使用する中で決まる価値。
イノベーションにおける意味的価値の重要性 イノベーションにおける意味的価値の重要性

@技術と社会の成熟化に伴い、求められる商品価値が高度化・複雑化した。
A機能的価値のみでは過当競争が起こりやすい。
市場起点 市場を分析して、規模が大きく成長する分野を狙う。
その中で、シェアの最大化を目指す、売り上げ重視の戦略。
vs.
@市場分析を優先⇒真の顧客価値が創出しにくい。
A大きな成長市場を狙う⇒強力な企業が同時に参入し、過当競争が起きやすい。
B社会貢献としても、成長市場の後追いではなく、独自の市場を開拓する方が重要。 
顧客起点 特定の顧客群に入り込み、革新技術によって自社独自の大きな顧客価値が提案できるかを検討。
ex.
生産財では、顧客企業の業務プロセスを分析し、顧客企業の利益が高まる商品・ソルーションを提案。
顧客が気づいていない、顧客のもうけが大きくなる提案なら、高価格でも喜んで購入してもらえる。
売上は限定的でも利益率は高い。 
同時に他市場に広く横展開し売上げ・利益拡大にも取り組む。
(顧客企業の深層に潜む本質的な問題解決に結びつく顧客価値は、カスタム化のような表面的な個別の要望よりも普遍的で横展開しやすい。)
消費財でも、顧客起点のイノベーションでは、独自性の高い意味的価値を含んだ真の価値を徹底的に追求する。
消費財  問題点 意味的価値の評価の難しさ。

機能的価値と違い客観的評価基準がない。
数字や言葉で表しにくい意味的価値は、日本的なコンセンサス重視の意思決定では扱いにくい。
⇒テレビの3D化や何%軽量化のようなわかりやすい差別化を強制しがち。 
解決策 @企業が意味的価値の重要性と評価の難しさを認識する。
Aそのような顧客価値を構想できいる人材を育て選抜する。
評価や伝達が難しい価値⇒正しい人材が選択できれば、顧客価値の内容については権限を与えるべき。
アップルのような価値づくりにはデザイン価値を総合的に構想し先導できる人材が求められる。
生産財 問題点 顧客企業が利益を高められる提案が必要。
but
そのための知識・能力が欠けている企業が多い。
顧客に深く入り込み、自社製品に関連する領域では顧客以上に顧客の事業・業務を熟知する必要がある。
顧客価値を広く横展開するため、深く入り込みながらも、より広い範囲で多くの顧客企業の現場に精通すべき。
このような知識がなくては、優れた商品企画はできない。
解決策 キーエンス(産業用センサーを主力にして50%近く売上高営業利益率):
営業部隊は多くの顧客企業の現場で問題点を探しだし、データベース化。

顧客が抱える問題、それによって失っている金額や時間など、顧客の経済的価値に直結した情報。
件数は毎年万単位。 
これを活用して、選抜された優秀な商品企画担当者が、汎用ながら大きな価値に結びつく企画をつくる。


  スターバックの税務 日経朝刊H24.12.8
●  1998年に英国進出し、累計30億ポンドの売上高
but法人税の支払いは860万ポンド
今後2年は「利益に関係なく」1千万ポンドずつ支払う。
利益を抑える手法:
@コーヒー豆をスイスの子会社を経由して2割増しの価格で買う
Aコーヒー製造の知的財産権や商標権の使用料のオランダの欧州本社に収める

税率が低いスイスやオランダに利益を移転。
消費者にボイコットの動きがでている⇒スターバックスの税金支払いを決断
アマゾンはルクセンブルク
グーグルはアイルランド
と、低税率国を利用して英国での税金の支払いを押さえている。

稲盛和夫
不屈の精神で日本復活  日経新聞2012/10/31
★       ★リーダーは次の4つを果たす人
@ @組織の目指すべきビジョンを高く掲げる人 
困難に直面しても目指すべきただ一点に向かって集団を率いる
A A組織のメンバーとビジョンを共有できる人 
社員がビジョンに心から賛同してミッションに取り組まなければならない。
B B人間性 
人間性を高めるだけでなく、いわゆるフィロソフィーを組織に広める
C C業績が向上する仕組み作りの能力 
全社員が参加できる管理会計システムの構築
★          ★日本航空再建 
●会長就任の挨拶で中村天風の言葉を紹介 
「新しい計画の成就はただ不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきにただ想え、気高く、強く、一筋に」
計画達成はくじけず強烈に思い続ける心にかかっている。
決意と覚悟を社員に示した。
●  ●日航再建の3つの大義を掲げた 
@二次破綻すれば日本経済に悪い影響
A残された社員の雇用を守る
Bインフラ手段として日航は重要
〜自分たちのためだけではない。日航再建は社会のためにも必要
●会社の目的を「全社員の物心両面の幸福追求」と定義。 
社員が誇りとやりがいを持てれば、結果として業績や株主価値向上に貢献できる。
無報酬で再建を引き受け懸命に取り組んだことも社員の協力につながったようだ。
フィロソフィーを共有する研修 
内容は「謙虚であれ」など。
人として基本的なことができなかったから破綻につながった。
●管理会計システム、アメーバを本格運用し、月1回業務報告会を開催。 
全部門の業績をオープンにし、計画との乖離などを厳しくチェックしており、(経営状態を)数字で表現できるようになった。
●業績
11年度の航空会社の売上高営業利益率の平均は1%程度。 
日航は2000億円を超える営業利益をあげ同利益率は17%と驚異的な実績を上げた。
債権放棄などで金融機関の協力もあった。
●最大の復活要因は倒産という死の淵を見た社員が、再建を心から願い懸命に努力したから。 
 ● ●リーダーはビジョンや目標を掲げ、不屈不撓の精神で集団を率いなければならない。 

根岸英一
 発見・発明の条件(2012/10/22 私の履歴書)
@願望 何が欲しいか
Aニーズ 何を必要とするか
B作戦・計画 ニーズを目指す作戦・計画
C系統だった探索 2人の研究者が同じ実験をしたのに違う結果が出たり、1人で同じ実験を繰り返して異なる結果が出たりした場合、ブラウン先生は「何が起きているかを正確に調べることが一番大切だ」と強調し「パラレル実験」を勧めた。これは結果が確定している実験と一つだけ条件を変えて行う実験のことだ。一見、手間がかかり遠回りしているようだが、実はこれが一番早い。
新分野の開拓は、白い大きな紙に地図を書き込む作業に似ている。新たに判明した知識を書き加えていく際、失敗も重要な情報だ。そこが荒野だと分かれば地図の精度も高まる。ブラウン先生の系統的・網羅的な探索手法は、その作業に大いに役立つ。
D豊富な知識
Eアイデア
F正確な判断
Cの系統だった探索を進めるために、知性的な側面から欠かせない3つの。
Eのアイデアは計画の実現のために特に重要
少なくとも5〜10個、望ましくは20〜30個のアイデアを持ち、最良と思われるものを検討すれば、よい結果に結びつく確率が高くなる。
G意思力あるいは意欲

H不屈の行動力
探求にに向けた意思力・意欲と、 探求をあきらめない不屈の行動力
「エターナル・オプチミズム」という姿勢を貫いてきた。日本語に訳すと「永遠の楽観主義」だが、絶対にへこたれないという意味合いが含まれている。 
思ったような結果が1か月でなければ、いったん棚上げする。
別のテーマに取り組んでいるうちに、失敗した実験がだんだん客観的にとらえられるようになる。
違う視点から別のアイデアが浮かび、再挑戦sる。
Iセレンディピティ セレンディピティ(幸運な発見)
多くの場合にセレンディピティがなくとも発見は可能。
中心はあくまで、系統だった探索。

こうして会社を強くする
第1章 判断力を磨き上げる
■1 どの山に登るか ■1 どの山に登るか
私のようにゼロから初めて、30余年で売上5千億円、従業員も国内外で3万人の大企業にしようと思えば、こういうストイックな生き方が必要だったのです。
(2010年3月期で売上約1兆700億円、従業員は前沙世界で6万人を超える)
登山でも、小さな丘に登るのとヒマラヤに登るのとでは、技術の修練、切磋琢磨してもレベルが違う。
消して生半可な技術ではエベレストには登れない。
具体的な目標を立てて、そのうえで、これを達成するためにはこれしかない、という方法論に辿り着くべき。
■2 原理原則に基づいて経営する   ■2 原理原則に基づいて経営する 
●  人間の魂は真・善・美という言葉で表される実体。
⇒人間が@真実を求め、A善きことを求め、B美しいことを求めるのは本来的なこと。
⇒魂の基準に近いところで決断することが重要。
「人間として何が正しいのか」「原理原則に基づいて経営する」
「原理原則」とは、「正、不正の判断基準、または善悪の判断基準、公平、公正、誠実、誠意、愛情、正義、博愛、正直、素直等々のベーシックな言葉で表せる倫理観」
●  ●社長業として気を付けるべきこと 
@公私の区別を峻厳として設ける。
A企業に対する無限大の責任感を持つ。
B自分が持っている人格と、自分がもっている意志そのすべてを企業に注入。
C従業員の物心両面の幸福の追及のため、誰よりも努力する。
D心を高める。そのためには、持って生まれた人柄で経営していくのはやめて、哲学を究めていく必要。
■3 人のために尽くす ■3 人のために尽くす 
会社というものはトップの器以上には大きくはならない。
人を治めるためには、経理・会計を治めると同時に、人間性・人格でもってしなければならない。
「仁」「義」「誠実」「公平・公正」「勇気」という五つの言葉で代表されることができる人。
思いやりがあり、義理人情に厚い人で、陰日向なく努力する人。
人事に際しては私情を挟まず、事にあたっては決して卑怯な振る舞いをしない人。
「人のために尽くす」ということを経営の基本におく。
「同じ一生なら、もっと多くの人から喜ばれるよう経営してみよう」と思い、経営する。
人間が一番強くなるのは、執着から解脱した時。
「儲けたい」「偉くなりたい」、これはみな欲望。
この執着、欲望から完全に抜け出すのは無理ですが、「人を喜ばすために」と考えれば、その分我欲が引っ込む。
心が高まっていくのは、実はここから。
京セラの発展も、会社を創って3年目、大変悩んだ末に、「全従業員の物心両面の幸福の追求」ということを経営の基本においてから始まった。
「情けは人のためならず」
「利他」の精神を心に抱いて経営にあたられると良い。
■4 潜在意識に透徹するほどの強烈な願望を持つ  ■4 潜在意識に透徹するほどの強烈な願望を持つ 
経営目標は、経営者の「こうしたい」という強い思いが現れたものでなくてはならない。
経営者は社員全員に「社長が決めたのなら、いくら無理してもでも、必ず達成しよう」と思わしめることができなくてはならない。
企業と言うのは人間の集まりであり、経営者の役割というのは、その人間の集団にいかに生命を吹き込むかということです。
経営者が持つべき思い、願望とは、潜在意識に透徹するほどの強烈なものでなければならないと考えています。つまり、「こうなればいいのになあ」という単なる願望ではなく、「どうしても、どんなことがあってもやり遂げなければならない」という、強烈な願望でなくてはならない、寝ても覚めても、いつもそのことを考えているようなものでなくてはならない。
経営者とは、社員から信頼され尊敬され、「この人についていきたい」と心から慕われるような人間性を備えている一方、社員の心理はどうなっているのか、それはどうすれば動かせるのかが分かっていなければならないのです。
中国の古典に「天の時、地の利、人の和」という言葉がありますが、天の時や地の利を得たとしても、最終的に事を決するのは人間であり、その心なのです。ですから、経営者はその心を誰よりも良く理解していると同時に、社員と固い心の絆で結ばれている必要があるのです。
■5 仕事に打ち込む  ■5 仕事に打ち込む 
私心なく本当に公職に打ち込みたいなら、経営の第一線を退いてやるべき。
公職を好んでやっている経営者の会社というのは、伸びていない。
「二兎を追うものは一兎をも得ず」のとおり。
若干の名誉欲をくすぐられるだけで、失うものの方が多い。
「悪魔の囁き」
悪魔は笑顔で近づいてきて、名誉欲をくすぐり、心持が良いようにしておいて、「貴方の会社は立派だし、少しは地元に貢献しては」と、だんだんに近づいてくる。
「本業あってことの公職」と肝に銘じる。
■6 ポジティブに受け止める   ■6 ポジティブに受け止める 
●的確な判断のための直観力はどうしたら高められるか。
経営者は、平常時でも災害時でも、常に正しい判断ができなければならない。
逆に言えば、そういう厳しい、ミスのない判断を常に強いられるのが経営者。
中村天風は、人間の行動は「有意注意」と「無意注意」の二通りあるが、心して自分の意識を注入する、「有意注意の人生」が大切だと説いてる。
有意注意の習慣を持って仕事をしているからこそ、いざという時直感が働く。
最初の頃はとにかく「意識を注いで判断するのだ」と思い続けるしかない。
判断力を研ぎ澄ますのは毎日毎日の「有意注意」。どんな些細な判断でも真剣に、一生懸命考えて下す習慣によってのみ、判断力、直観力が養われる。
私は創業以来、本当に真剣に物事を判断してきました。その結果、自分でも驚くほど説得力のある結論を導きだし、部下に説明ができます。一瞬、一瞬気を緩めることなく、恐ろしい集中力でやってきたから、自然と身についてきたのだと思います。
●危機に臨んでの経営者の心構え、恐怖心に打ち勝つにはどうすれば良いのか。
「勇気を持って事にあたること」に尽きる。
@「心を落ち着ける」
A「勇気を持って事にあたる。決して卑怯な振る舞いをしない」
B修羅場の中でも「謙虚な気持ちでいる」こと。謙虚さをもって事にあたれば、きっとその中から学ぶことがある。
C最後に「神仏のご加護を信じる」
私ももともと恐がりだったが、真剣勝負の修羅場を何度もくぐることによって度胸をつけてきた。
●災難をどう受け止めるか 
 「災難に遭うということは、前世も含めて自分の魂が過去に積んできた業が消える時です」
業とはカルマ、すなわち原因、因縁。

「災難に遭った時は喜びなさい」
人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
災難に遭ったことで、熱意が今まで以上に高くなり、考え方が感謝に目覚め、利他心にあふれる。⇒結果が悪かろうはずがない。
「成功する人は、必ず死線をさまようような大病をするか、大きな挫折を経験している。決して幸運に恵まれることの連続という人生ではなかった」
松下幸之助
「血の小便が出るようなことがなければ一流の経営者にはなれない」と言われた。
本当に悩んで苦しんだ人は、強靭な精神力が養われるから強い。
災害・災難をポジティブに受け止めるか、ネガティブに受け止めるかとういことによって、人生は180度かわってくる。
歴史上奇跡と言われるような成功例、どん底からの復興など、すべてに共通する。
災難に遭ったことをラッキーだと捉えれば、人生は変わってくる。
「ポジティブに生きれば、神のご加護もあるものだ」と心に抱いて、明るい心で頑張って欲しい。
第2章 業務拡大を実現させる  
■   ■1 現場主義を貫く 
成果を得るためには、従業員ではなく、まず経営者自身がそこに行ってすべてを把握しなければならない。
経営では常に「利は現場にある」。
材料そのものを徹底的に吟味して、同業者が知らないような安い仕入れ先をみつけて、自分でトラックを運転して仕入れをする。
社長自身が走り回って、どこよりも安いものを、どこよりも安いコストで仕入れてこなければならない立場。
会社にとって一番大切な場所にトップの目が向いていない。だから、業績がじり貧になっていく。
経営理念とは、毎日毎日の経営現場における厳しい追求が行われていて初めて生きてくるのであって、トップの現場への精通なくして理念や社風が先行しても意味がない。
■2 値決めは経営
新商品はその「価値」によってお客様が喜ぶ⇒使う人がいくらだったら買ってくれるのかという「価値」で値付けをすべき。
値決めは非常に大事。
利益がでるところ、その的を射ぬくのは針の穴を通すぐらい難しい。
高すぎてもだめ。安すぎれば売れはしても、利益が出ない。
理想の値段とは、お客さんが許してくれる範囲で最高の値段でなければならず、それは一点しかない。
価格というものは一度決めたら値上げできないから、値決めに失敗すると、その後いくら頑張っても甲斐がない。⇒値決めはトップがきめなければならない。「値決めは経営」。
「安ければみんな売れるのです。ただし、それでは会社は利益が出ないのです。だから、お客さんが認めてくれる最高の値段、それでボリュームを売れる人を営業というのです。」
営業の長が先陣を切って値崩れを誘うようなことをされては意味がないのであり、まさにそれは経営者自身が営業の第一線に立って教えなければならないこと。
コストダウンを成功させるには「努力という尺度に常識という限界はない」 という認識をもつこと。
製造に「5%のコストダウンを」と言えば、必ず貴方の前に、「必死に頑張った成果がこの原価です。業界でも○○%の製造原価がかかることになっています」という常識が立ちはだかる。
長い習慣、先代からのルール、業界の常識、その辺りをもう一度見直してみる。考えてみる。
常識というものを疑ってかかる。
円高⇒製造原価が下がる例。
「その間は血の出るような努力をして、何とか落ち着いたのです」という返事。
ならば、その血の滲むような努力をもっと先にできないか。
環境が変われば吹っ飛んでしまう常識、こんなものだという常識はどこにでもある。
  ■わずかの利益に安住しない
「売上の1割くらいの税前利益がなければ事業ではない」
売上に対しての10%の税前利益はミニマムだと考えており、決してゴールではない。
利益の半分は税金にもっていかれる。
定年退職者がいない⇒賃上げが即コスト上昇につながる。
売上に対しての人件費比率が40%の会社が毎年5%の賃上げ⇒そのコストは売上に対して毎年2%に相当。
売上・利益が横ばい⇒来年の賃金は対売上比2%上がる⇒利益は8%に減る。

4,5年経てば利益は出なくなる。
10%の税前利益があるということは、将来世間並みの給料を払うことについて、5年間の保証があるということを意味するに過ぎない。
「利なくして商いなし」
儲からない事業など、この世にはない。
儲からないのは、初めから儲からないと思い込んで経営している経営者の心に問題がある。
  ■利益率10%は当たり前 
設備投資・人員の増強は避けるべき。
今やるべきことは、まず収益力を高めること。
「税金は経費と考える」
すなわち「1億円残したかったら、2億円の利益を出す」・・これは盛和塾入門の第一番で、盛和塾の原点と心得ていただきたい。
会社が小さいうえに節税しようと一生懸命考えるから、ますます会社が小さくなってしまう。
流通であれ製造であれ、「売上の10%くらいは税前利益がなければ事業ではない」

1割の利益も出ない事業をそのまま拡大成長させていくと、非常にリスクが大きくなる。
売上が20億円で税前利益が10%⇒2億円の儲け
半分は税金⇒1億円しか残らない。
利益率が良くなければ設備投資ができない。
高い収益性がなければ、資金調達ができても、償却や金利負担に耐えられない
⇒税引き後利益の範囲内でしか、実際には設備投資や増加運転資金を見込めない。
今からちょうどダイナミックな伸び方をしようという時に、商機を逸するような気がするかもしれませんが、本当に会社を大きくしようと思うなら、ここで踊り場をつくるべき。
今時の金融機関なら、資産があっても業績が伸びない会社より、たとえ資産がなくともパフォーマンスが良く、将来性がある会社に融資をしたいと考えているはず。
利益率を高めて会社の信用をつくり、リザーブした利益で次の設備投資をしていく方が、はるかに堅実。
■    ■会計が分からなければ経営者になれない 
     

企業参謀ノートから
製品系列ポートフォリオリオ管理  PPM法   PPM(Product Portfolia Management)
@市場成長率を縦軸、A自社のシェアを横軸にしたマトリックス図。
@左上:大食らい座(市場成長率大・自社のシェア小)

シェア拡大のために莫大な資金が必要になる。
「伸びる子なら食わせ、伸びそうもなければ撤退する」という戦略が求められる。
シェア拡大⇒Aのスター座に成長。
○営業マンの場合:
「労力をかけても、わが社の商品を買ってくれるかは疑問。いけそうな客だけに労力を集中する。」
A右上:スター座(市場成長率大・自社のシェア大)

今後も多くの収入を見極める製品だが、それだけに競合他社の目にも魅力的に映る。
新規参入も多い激戦区。
シェアを守り抜くためにはコストも必要⇒売上が上がってきても、意外に利益は見込めない。
but
市場が成熟したときには、現金を生み出す「現金牛座」となるので、何が何でもシェアを死守することが必要となる。
○営業マンの場合:
「手間をかければかけるほどリターンも大きい。どんどん労力をかけよう」
B右下:現金牛座(市場成長率小・自社のシェア大)

市場の成長が止まってきても、高いシェアをキープしている製品群。
金のなる木=キャッシュ・カウ
過去に資金を十分にかけているので、設備投資もそれほど必要ではない上に、競合も撤退していることが多い。
ここでのミッションは「いかに金をかけずに利益をしぼり取っていくか」
○営業マンの場合:
「売り上げは低いが安定して買ってくれる客。労力を使わずに、しぼりとれるまでしぼりとろう」
C左下:負け犬座(市場成長率小・自社のシェア小)

決してコストをかけてはいけないゾーン。
製品ラインの売却も検討すべき。
but
自社にとっては負け犬的存在でも、他社にとっては買収によって現金牛座にすることができるケースがある⇒競合への売却を検討。
○営業マンの場合:
「売り上げも低いし、商品に魅力を感じない。そんな客に労力をかけているヒマなどない」
9象限マトリックス ●  @業種の魅力度(PPMでは市長成長率)とA自社の強さ(PPMでは自社のシェア)
「外的要因」(@)と「内的要因」(A)を変数とする。 
@選択成長投資 A成長投資リスク甘受 B優秀死守規模メリット
C選択投資・選択撤退 D現況即応 E利益最大・リスク最少
F撤退または損失最小 G選択的収穫・リスク排除 H収入最大・コスト最小・リスク最少
●縦軸の「業界の魅力度」
〜会社が自由に操作できない外的変数としての業界の健全性を定量化したもの。
4つの外的変数を勘案して総合判断。 
@業種を取り巻く環境:
社会的・環境学的、法的・政治的、組合、業界の結束度etc.
A収益性:
業界1位の収益性、業界1位の傾向、カギとなる変数の変化(例えば規模なのか価格なのか)etc.
B競合状態:
寡占度、生産能力、新規参入の難易、垂直統合、価値弾性値、サービス弾性値etc.
C市場:
サイズ、成長率、安定度、細分化度etc.
●横軸の「自社の強さ」
〜与えられた業種における会社が持つ優位性や潜在能力。
会社の努力次第で変えられる内部変数。
D競争力:
シェアetc.
E収益力:
限界利益、キャッシュ・フロー、ROCE etc.
F資源力:
人材力、原料確保、下請納入業者統率・管理力 etc.
G技術力:
特許・独自技術、工法・工程、品質・デザイン etc.
H販売力:
のれん、固定顧客、宣伝力、販売統率力 etc.
主要因
KFS
Key
Factor
for
Success 
KFSは状況で変化 ●KFSは状況で変化する(携帯電話のケース)。
黎明期:小型化開発
95年頃:通話圏の広さ
2000年頃:使用者数
2006年頃:価格(通話料)
2010年頃:iPhone、スマートフォン、電子ブックなどを使えるサービス
ドラッカー 「管理者の役割とは何か?」
「公共機関のサービスが悪いのは必然なのか?」
「なぜ製糸会社の収益性が伝統的に悪いのか?」
といった設問を自らに課す。

設問に対する仮説を立て、それを立証又は反証を繰り返すことで、KFSを必然的に引き出せるような思考のくせがついた。
設問の仕方と仮説を立てて立証・反証を繰り返すことで、問題の核心に素早く掘り進むことができる。
KFS
を探す
  宮本武蔵
相手が100人だと勝てない⇒1対100にしない⇒1対1を100回する。
企業活動のステップ:
(上流)@原料確保、A生産設備、B設計、C生産技術・技術特許、D品揃え、E販売力・販売網、Fサービス(下流)
@原料確保がKFS コーヒー豆
←世界中で良質なコーヒーの成熟に適した土地は、ブラジルなどごく少数の地域に限られる。
石油の場合は、収益は中間にどんな段階を経るかで決まる⇒「原料確保=収益性」とはならない。
石炭、ウラン、レアメタル類のように、鉱床の質が収益性を左右する場合。
A生産設備がKFS 造船や鉄鋼業。
「規模の経済(EOS=Economics Of Scale)が支配する産業。」

適正規模(通常は大容量設備)を握った者が、シェアも収益性も同時に享受。 
養鶏業、養豚業、半導体製造業
but
不景気の場合、傷も深くなる。
過剰供給による価格の暴落というリスクも内在。
B設計がKFS 航空機産業。 
〜「出来上がりの飛行機のクオリティ=設計者のクオリティ」
営業や広告をいくらしたところで、結局のところ製品の品質や信頼性がないと売れない。
旅客会社の整備や取り回しの利便性、ランニングコスト等のセールスポイントも、設計の力量に左右される要素。
カメラなどの光学機器や高級音響機器、高級時計なども、デザインを含めた設計側の力量がKFSとなリ得る。
←ユーザーの購入時の意思決定に、設計力が重要な影響を与える商品。
フェラーリなどの超高級車。
〜品質や性能が何よりのセールストークであり、広告宣伝。
基礎研究がKFSになる業種。
医薬品や医療機器、ロボット産業など。

ひとたび優秀な設計グループが形成されれば、次々にヒット商品を送り出すことができる。
C生産技術 かつてLSI(高集積回路)事業のKFSは生産技術にあった。

生産技術が多少未熟でも、生産技術(主としてプロセスタイムと歩留り)が高ければ、結果的にシェアリーダーになってしまう。 
日本の苦戦は、生産技術のノウハウの海外流出。
(日米貿易摩擦⇒半導体を2割輸入することを教えし⇒韓国にノウハウを伝授して輸入⇒日本の「デジタル敗戦」)
C技術特許 製薬会社 
アステラス製薬は、相次ぐ特許切れで大幅な減収が予想⇒有望特許を持つ企業を買いあさる。
製薬会社の生死を分けるKFSは技術特許にある⇒企業の戦略としては正しい。
D品揃えがKFS 厚いカタログほど役に立つ部品業。 
リレーやタイマー、スイッチ類などの制御部品を扱う業者や、ボルトやナット、コンデンサやトランジスタなど標準化された部品を扱う業者。
エンジニアや資材部のバイヤーは、手近なカタログ(=最も分厚いカタログ)で調べる。
昔の百貨店
but
今は大型家電販売店や大型衣料店、大型家具店等のより多くの品揃えを誇る専門店に顧客がシフト。
百貨店の品揃えがアドバンテージとなって売り上げを伸ばしているのは「デパ地下」の食品売り場くらい。

大型専門店の登場で、「そこに行けば欲しいものが必ずある」という面で負けてしまったのが、百貨店衰退の要因。
アマゾンなどのネット店舗も「品揃え」がKFS。
E販売力・販売網 自動車、清涼飲料水、損保や生保

企業による差は少ない。

親身になって自分に合う最適な商品を考えてくれる生保レディや、電話1本ですぐに飛んできてくれる自動車セールスマンが推薦する商品を選ぶ。
「精鋭をより多く」という戦略がKFSの柱。
Fサービス エレベータ業界や営業車(タクシー、ブルドーザ、トラック、フォークリフト、農業用トラクター)など。 
サービス網を握った者が天下をとる。


100円のコーラを1000円で売る方法
☆アメリカの鉄道会社はなぜ衰退したのか・・
事業の定義
×A:鉄道事業
○B:輸送事業
□  ×A:化粧品の製造販売
〜「製品」が基準。
○B:ライフスタイルと自己実現、そして夢を得ること
〜顧客が求めているのは何か?
☆顧客絶対主義の落とし穴   木(顧客の要望)を見て森((会計システムが)本来あるべき姿)を見ず
お客さんのことを何も「考えず」に企画した商品(=「お客さんの言いなり商品」)は、間違いなく売れない。
顧客が気がつかない課題を考え、解決策を創造することが求められる。
外部⇒顧客の課題が見える。 
☆顧客の要望に100%応えても0点・・・
顧客満足のメカニズム
顧客満足=顧客が感じた価値ー事前期待値(言ったことの対応)
 0=100−100
100=200−100
□  「会計システムが本来あるべき姿」を提案
顧客が見過ごしていた顧客の問題点の指摘
それの解決策

コスト削減、業務の正確さやスピードの達成
全体コストの大幅な削減提案⇒商品の価格差は問題とならない
 デメリットも包み隠さず話す⇒信頼
☆値引きの作法   ☆値引きの作法・・マーケットチャレンジャーとマーケットリーダーの戦略
ML:マーケットリーダー
MC:マーケットチャレンジャー
市場シェアがトップ⇒高収益
(3倍売上⇒開発費(固定費)は1/3に)
S社は新市場のADSL市場で、先進ベンチャー企業の半額で参入し4年間の赤字に耐えて市場シェアを獲得⇒コストリーダーシップを獲得。
マーケットリーダーを攻撃するときは、マーケットリーダーが市場の要求にうまく応えていない場合。 
 コストリーダーシップ:圧倒的な低コストで商品を提供できる。
@高い市場シェア
A原材料の有利な入手
×単なる低価格戦略⇒低収益
☆キシリトールガムがヒットした理由・・・
バリュープロポジションとブルーオーシャン戦略 
  ★キシリトールガムがヒットした理由・・・バリュープロポジションとブルーオーシャン戦略 
街の電気屋さんにもお客さんのニーズがある
シニア層をサポートすることで成り立っている街の電気屋さんが多い
A:シニア層が期待する価値⇒アフターサービス・利便性・適正価格
B:街の電気屋が提供できる価値⇒地域密着サービス
C:家電量販店が提供できる価値⇒品揃え・廉価販売 
AとBは非常に関連性が高い
⇒街の電気屋さんはシニア層にターゲットを絞れば、価格や品揃えはそれほど気にする必要はなくなる。
バリュープロポジション:
@顧客が望んでいて、A競合他社が提供できない、B自社が提供できる
価値
出発点は顧客。
顧客本人も気づいていないような価値
を見つけられるかどうか。

顧客が何に価値を感じるか、まずは自分の頭で徹底的に考える。
業界が成熟していることは、差別化できない理由にはならない。
お客が教えてくれるのはヒントだけ。
キシリトールガムは、「虫歯予防」という新しい要素を加えて新市場を開いた。
ブルーオーシャン(競合がいない新しい市場)
ブルーオーシャンを開拓するには、「増やすもの」「減らすもの」「付け加えるもの」「取り除くもの」を明確にし、「新しい価値を創造すること」が必要。
歯科専門の商社マン:「虫歯にならないために歯医者に行く」というビジネスモデル
⇒キシリトールのプロモーション⇒予防歯科の市場を広げる。
A:製品志向の考え方=虫歯治療
B:市場志向の考え方=健康な歯を維持する
A⇒Bへの発想転換〜歯科医は新市場を創造できた。
(虫歯になる前の9割の人も顧客に取り込むことで、潜在顧客規模を日本人全体に広げた)
その製品によって「何を満たそう」としているのか。 
何が「満たされるべき」なのか。
顧客の「あるべき姿」という視点。
☆スキンケア商品を売り込まないエステサロン・・・競争優位に立つためのポジショニング    ☆スキンケア商品を売り込まないエステサロン・・・競争優位に立つためのポジショニング
 「お客様のお肌をもっと美しくすることが私たちの仕事」
 「お客さんの言うとおりにしていたら、お客さんのためにならない。⇒お客さんに本当の価値を提供するために考える。」
経営者が本当にやりたいことは、会計システムで集まった情報を活用して、会社の財務状況を改善し、経営変革をすること
 お客様がやりたいのは、会計と経営の「見える化」
 経営力強化(経営者の視点)⇒経営の「見える化」によるタイムリーな経営施策実施(会計業務の視点で経営変革)
 会計業務に手間がかかる(会計ユーザーの視点)⇒会計システム管理コスト削減(会計システム管理とデータ管理をクラウド化。従量課金制度で提供)
@コンセプト⇒A戦略(誰が何をすればいいか?) 
「必要なもの」のみを提供する。
☆商品を自社で売る必要はない・・・チャネル戦略とWin-Winの実現    ☆商品を自社で売る必要はない・・・チャネル戦略とWin-Winの実現
 「無理だ」と回答⇒「無理」を「これならOK」と言わせる提案がないと進まない。
ウチのセールスで「社長の会計」を売らない方法を考えればいい 
顧客に提供する価値を最大化するために、流通チャネルをどう考えるか
 「社長の会計」の価値をお客さんに届けるために必要なスキルは何で、誰がそのスキルを持っているか?
必要なのは、「会計業務スキルと経営コンサルテーション力」
持っているのは「会計事務所」
×「競合するから協業できない」
○「どうすれば協業できるか」 
差別化ポイントが重ならない⇒協業できる可能性が高い
キーワードはWin-Win:
お互いにメリットがある関係を探り合いながら、新しいビジネス関係を構築する。
                    会計事務所    山倉
会計業務知識             ○         ○
ツールを活用した経営変革指導  △         ◎
☆100円のコーラを1000円で売る方法・・・値引きの怖さとバリューセリング    ☆100円のコーラを1000円で売る方法・・・値引きの怖さとバリューセリング 
カスタマー・マイオピア:お客さんのいいなりになること
目の前のお客さんが言っていることだけを鵜呑みにして、それにすべてに対応しようとしてしまって、本当にお客さんが必要としていることに対応できておらず、長期的に見るとお客さんが離れていく状態。
値引きする場合には、他のお客さんでも納得できるような理由が必要。
値引き販売は麻薬のようなもの。即効的に売上は伸びるが、顧客は通常価格では買わず、買い控えるようになり、企業の体力を徐々に奪う。
リッツカールトンの1000円のコーラ。

「心地よい環境で最高に美味しいコーラを飲めるという体験」を売る。
他でも売っている⇒値引き(プロダクトセリング
他では得られない⇒値引きを要求しない。butとことんまでサービス向上を図る(バリューセリング
コストを徹底的に下げて価格勝負する戦略は、市場リーダー(1社)にしかできない。
⇒世の中のほとんどの企業は本来、価格勝負をしてはいけない。
バリューセリング
☆なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか・・・コミュニケーションの戦略的一貫性 ☆なぜ省エネルックは失敗してクールビズは成功したのか・・・コミュニケーションの戦略的一貫性
コミュニケーションに戦略的に一貫性があることが大切。
省エネルック:
クールビズ:「かっこよく、涼しく、温暖化防止」というイメージ
@ターゲットを明確にして、目的を決定する。
A目的を実現するためのコミュニケーションの方法を設計して、メッセージを伝えるチャネルを選択する。
Bさまざまなメディアやイベントといったコミュニケーションミックスに予算を配分する。
☆新商品は必ず売れない?・・・イノベーター理論とキャズム理論 ☆新商品は必ず売れない?・・・イノベーター理論とキャズム理論
「会計視点で御社の経営を「見える化」し、経営変革を推進。しかも面倒なシステム導入は一切不要で、コストも削減」
そもそも新商品というのは売れないもの。
リスク重視型の見込み客(8割)
リスク歓迎型の見込み客(2割)
「イノベーター理論」と「キャズム理論」
新しい商品が世に出ると、普及段階によって、その商品を買うタイプが異なる。
@真っ先に購入:イノベーター(革新性を最優先)
Aその次に買う:アーリーアダプター(先行ユーザーのことは気にせず、実際によさそうだったら購入)
Bアーリーマジョリティ(実際に先行ユーザーが使ってみてよさが証明されたら購入
@Aで全体の16%
B以降が全体の84%
⇒新商品の普及段階によって、その時点で売るべき見込み客と必要なアクションが変わる。
@リスク歓迎型への売り方とAリスク重視型への売り方は正反対
両者の間には「キャズム」と呼ばれる普及するための大きく深い谷がある。
@リスク歓迎型への集中
A導入ユーザーが顧客事例として紹介されることを了承した場合には、初年度利用料金を半額にするプログラム(リスク重視型への販売展開準備)
「わが社を他社から差別化するチャンス」
「ちょうど経営変革するための方法論を探してた」


パンカジ・ゲマワット(日経朝刊H24.3.25-9)
日本企業 世界で勝ち残るには
世界は多様なまま グローバル化は、行き過ぎて語られることが多い。
世界は多様なまま。
文化が違えば売る商品も差別化すべき。
ウォルマート ウォルマート・ストアーズは、2004年、同社の海外での収益性は、本社のある米アーカンソー州から遠ざかるほど悪かった。
米州のメキシコやカナダはまだ良かったが、ドイツ、韓国、中国は悪い。

地元の人々の需要をつかみ切れていなかった。
but変わった
海外に進出する際も、地元の競合相手の商品リストの分析から始め、そこにウォルマートの特色を加えるようにしている。
(中国の店舗では、食材売り場でカメを売っていた。)
ハイトジンロ 日本での焼酎販売で成功した韓国のハイトジンロ。
@日本向けの焼酎は甘みを90%落とした。
A水やお湯で割っても味を損ねないように成分を変えた。
Bパッケージを高級化し、ボトルも韓国のものよりも大きくしてウイスキーを競合商品に据えた。
(←日本での高い流通コストを吸収するために、韓国より高い価格で売る必要があった。)
C広告で韓国色を消した。
サムスン 韓国のサムスン電子には、地域にどっぷりつかって生活習慣を吸収する海外研修制度がある。
「日本企業も今すぐに採用すべき策だ。地元の文化を理解した上で生まれる商品は、最先端ではないかもしれない。だが、思い返すべきことがある。」
中国投資の失敗 1980年代に中国に大規模な投資をしたが成果が上がらなかった日本企業は多い。
中国の1人当たりの所得は日本の数十分の1にすぎなかった。にもかかわらず、日本人が好きな商品は中国人にも受けるという発想はなかったか?
経済格差のある新興国が主戦場となる今に通じる問いかけ。
バブル期のM&Aから学ぶこと バブル期の買収ゲームから学ぶべきことは多い。
値段:カネ余りの時に買収すると買収価格が上がり、採算がとれなくなりやすい。
今の中国企業も、90年までの日本と同じ病にかかっているかのようだ。
買収後、企業価値を創造する計画が明確であることが欠かせない。
買収後の企業価値が、2社の価値の合計を超えていく展望がないと、買収価格が高い分、失敗の可能性が高まる。
文化の違いを乗り越える 文化の壁を乗り越える必要

国際的なM&Aが抱える最大の試練。
買収後の人事の融和は難しい。
SATORI:

S:Shift(転換):
視点をがらりと変える必要がある。
企業は国内だけではなく海外、それも新興国を向いて経営すべき時代に入る。l
経営トップだけでなく、社員全体にこの認識が浸透することこそが、外国企業と融和するための第一歩。

A:Adaptation(適応):
買収後は海外の人事制度を現地の事情に合わせて変えることをためらってはならない。
インドや中国で、日本と同じ人事のやりかたが通用するか?

T:Talent(才能):
外国からの採用。
外国人のCEO:
米国:1割以上 オランダ:3割 スイス:7割を超えている 
日本企業は外国人のトップも、本社にいる外国人の幹部も少ない。

O:Overcoming(克服):
習慣が異なる外国人同士には偏見もある。
この問題を乗り越える必要。

R:Rangaku(蘭学):
鎖国時代の蘭学者が果たした世界との橋渡し役を増やすべき。
海外留学した日本人、日系の外国人。

I:Integration(融合):
融合の深化。
海外企業の買収を繰り返して成長してきたメキシコのセメント大手、セメックスが参考になる。
メキシコ人が幹部全体の3割しかおらず、国ごとに文化の違いがあることを社員にも研修で徹底。
社内で使うのは公用語のスペイン語ではなく英語。
買収後は90日以内にIT(情報技術)システムを統一し、情報を早く共有しようとする。
日本は遅れている 貿易、資本、情報、人材などの面で、各国がどこまで世界と交流しているのかを分析。
貿易で見ると、日本は主要125国中122位。

サービスの輸入の面で、世界に開けていない。
日本は外に向かうグローバル化に比べ、外から来るものを受け入れるグローバル化に弱い。

世界のグローバル化はあまり進んでいない。
だが、日本は他の国と比べても遅れている。

視点をがらりと変える必要。

クレイトン・クリステンセン(日経朝刊H23.10.2-7
成長になう革新の方法とは
「革新者のDNA」(邦訳未刊)
革新企業のリーダーに共通するスキル 最も大事な能力は、一見関係なさそうな事柄を結びつける思考
ex.セールスフォース・ドットコムの創業者マーク・ベニオフはハワイの海で泳ぎながらアマゾン・ドット・コムの買い物サイトと勤務先だったオラクルの業務ソフトを同時に思い浮かべ、ネット上で業務ソフトを提供するというアイデアを思いついた。
4つの習慣で「結びつけ」の材料を得ている
@何に対してもなぜ、どうやって、といった疑問を持つ
A周囲・外界を注意深く観察する
B分野や文化の異なる人々と交流する
C発見やアイデアを試してみる
現場の革新と企業全体の革新 成功している事業の内部では、現場の革新的なアイデアは絶対に事業化されない。

その組織の任務は既存の仕組みで収益を拡大することで、当面費用増加になる新規事業に投資するのは任務に反する。
革新的な新事業には既存事業と異なるコスト構造やビジネスモデルが必要。

新事業には既存事業とは別の組織が必要
それをつくって実行するのが企業レベルの革新。
用語 ●ビジネスモデル:
事業で収益を稼ぐ仕組み
単純な例は高級品を少数するモデルと薄利多売もである。
多売に成功すれば事業規模が大きくなり、高級品より利益率は低くても、利益の絶対額は大きくなる。
事業の構成要素の一部で稼ぐ例が「ジレットモデル」
かみそり本体は安くして普及を促し替え刃で収益を稼ぐモデルで急成長。
日本のゼロ円携帯電話も、電話本体を数多く稼働させ、通信料収入最大化を目指した。
典型的な成功企業である米スリーエムの研究部門が燃焼80億ドル規模の事業になりそうな画期的な新素材を開発した。ところが、予想粗利益率が55%以上でないと事業化しないという企業レーベルのルールに従って事業化を見送った。
従来の成功モデルとは異なるやり方を取り入れ企業レベルで大きく成長する革新の機を逃した。(成功の方程式がかえって革新を妨げる「イノベーションのジレンマ」の典型例)
用語 ●イノベーションのジレンマ
革新によって成長に成功した企業が今度は自ら革新を起こせなくなる現象。
そのうち新規参入者の革新に敗れることが多い。
高収益を追求したり、一定以上の市場規模が見込める新規事業でないと投資しないといった、成功を追求するうえで当然の判断が、実は今後の競争力を弱めたり、成長の芽をつぶす
大企業はジレンマを避けられないのか? 実行例 IBMは高収益の大型汎用機で成功しながら、利益率の低いミニコンピューターやパソコンをそれぞれ別個の組織を作って手掛けさせた。
インテルはコモディティー化したメモリーを捨てプロセッサーに専念した後、わざわざ廉価のプロセッサーに進出して他社による「破壊的革新」の芽をつぶした。
用語 ●破壊的革新
成功したビジネスモデルの有効性を破壊するような革新
技術革新だったり、ビジネスモデルの革新だったり、その組み合わせもある。

トヨタやホンダは、小さいが燃費が良く、値段が安い車を大量に売って稼ぐというモデルで、大きくて速く豪華な車による高収益を志向していた米メーカーのモデルの有効性を破壊した。
ある産業が成熟すると競争の軸が性能や品質から、価格入手し易さに移っていく現象と並行してして起こることが多い。
破壊的革新の手段 例えば、高利益率を目指すのが当たり前業界で、あえて低利益率で勝負する。

かつて米自動車産業は日本の自動車産業に高収益追求モデルを破壊された。
品質が重要だったはずの米鉄鋼業界では、最低限の品質で低価格を実現した電炉が高炉をワキに追いやった。

既存のプレーヤーが利益の追求という当たり前の選択をすると、新参者による破壊的革新の余地を生みだす
成功企業がジレンマを回避するカギ トップの役割が非常に重要。
  • 既存の成功事業とは違うビジネスモデルの新事業のために新組織をつくり経営資源を配分する判断はトップにしかできない。
  • その後、既存部門の反発を抑えて新部門を後押しするのもトップの仕事
  • 利益率と成長のどちらが大事かという判断もトップ次第
〜企業レベルの革新はトップが革新的な発想を持てるかどうかにかかる。
トップは往々にして収益の大部分を稼ぐ中核事業に注力しがち。
but中核事業は既に稼ぐ仕組みができあがっており放っておいても回るもの。

トップは、むしろ、将来の収入をどう稼ぐか考えることに集中すべき。
利益率追求の罠 デルは、台湾メーカーにパソコンの回路基板を、次にマザーボードを、最後に完成品の組み立て全体をアウトソース。

コストと資産が減り、純資産利益率が上がる。

台湾メーカーはデルに、「組み立てはデルのコア競争力ではない」と提案し、デルのそう思った。
but
気づくと、全米の量販店に価格の安い台湾製の同等品が並んだ。

デルは利益率を追求することで、国内雇用を減らし、自らの競争力まで弱めた
用語 ●コア競争力
ある企業や事業、製品やブランドの競争力の中となる技術や能力、ノウハウの価値

高度成長期の日本の製造業の多くが、低コストとてい不良品率を両立した生産技術をコア競争力として世界市場でシェアを伸ばした。

クリステンセン氏:
同じ製品やサービスの市場でも時間とともに競争軸がかわるためk、コア競争力を固定的に考えるのは間違い。
コア競争力 経営判断においてコア競争力は重要ではない。

眼前に見えているコア競争力とは過去に成功をもたらした能力のこと。

経営者が注目すべきは変化する世界の中で今後どんな能力が必要なのかという問題。
●MKA:基本のコア競争力は変わらないのでは?
日本は国全体が過去の成功モデルを脱却できていない 革新は決まって異なる分野や文化の交差点で起こる

シリコンバレーで成功した起業家の多くは外国人。
シンガポールは外国の優秀な人材を積極的に流入させて革新力を増している。
日本で革新が生まれにくい一因は、民族的純血主義にあると思う。

同時テロ以降、米国も海外からの仁勢流入を難しくし、革新を生み出す能力を自ら損なっている。
●MKA:日本では過去にすばらしい革新が起こったのでは?
将来キャッシュフロー(現金収支)の危険性 将来キャッシュフロー(現金収支):
ある事業が今後生み出す現金黒字を予想し、事業に必要な投資額を銀行預金や国債での利息収入と比べて、投資すべきか判断する。
but
何も新規投資しなければ、企業は衰退する。

新規事業への投資と比較すべき対象は預金利息ではなく、衰退というマイナスの価値

経営大学院や株式市場で常識になっているこの投資家視点の物差しが企業にまん延すると革新が実行されにくくなり、国全体の成長力、雇用創出力を弱める。
米穀ではそれが起きている。

P.F.ドラッカー
企業とは何か 目的 顧客を創造すること。
企業の行動によって顧客が創造される。
企業とは何かを決めるのは顧客。
←顧客だけが、財貨(またはサービス)に対して支払う意思をもつことによって、経済資源を富に、つまりたんなる物を財貨に変換させる。
顧客が自己の購入しているものをどう考えるか、どんな「価値」を認めるか、これによって高品質の中身が決まる。
顧客が購入し「価値」を認めているのは、決して「製品」に対してではない。
それはつねに「効用」に対して。
つまり、製品(ないしはサービス)がその顧客のために果たすものに対している。
顧客こそ企業の基盤で、企業を存続させる。顧客だけが職場を与えてくれる。消費者が欠乏し、または必要とするものを供給するためにこそ、社会は富を生む資源を企業に委託する。
基本的職能 @マーケティング(市場開発) マーケティング(市場開発)
三井家の始祖高利(1650年頃)が最初の百貨店に対応するものを開業
@顧客のための「仕入係(バイヤー)」であること
A顧客にとって当を得た製品を設計し、その製造元を開発すること
B「異議を唱えないで、返金致します」という原則
Cある職種とか製品種目、製法に絞るより、広く製品を取りそろえて顧客に提供するという考え方
「工場でつくるものならなんでも販売部が売る」⇒「市場で求められるものをつくるのが、われわれの仕事」という転換。
マーケティングは、企業の最終成果から見た、つまり顧客の観点から見た企業全体⇒マーケティングに対する関心と責任感が、企業のあらゆる分野に浸透する必要。
本物のマーケティングは
@顧客から、つまり顧客の人口統計、現実、欲求、価値観から出発する。
A「わが社が売りたいと思う物」ではなく「顧客が買いたいと思う物は何か」を問う。
B「これこそ、わが社の製品(サービス)にできることと」と言わず、「これこそ、顧客が探し求め、価値を認め、必要としている満足感である」という。
「販売」と「マーケティング」は正反対。
「マーケティング」の狙いは、
「販売」を不要なものにしてしまうこと。
顧客と言うものをよく知って理解し、製品(ないしはサービス)が「顧客」に「ぴったりと合って」、ひとりでに「売れてしまう」ようにすること。
「マーケティング」は、その結果、顧客に購入の準備をととのえさせてしまうこと。
そうすると、後で必要になるのは、「セールスマン活動」ではなく「兵站技術」、まあ「販売促進」というより「統計による流通」。
Aイノベーション(革新) イノベーション(革新)
企業は、なんらかの経済的財貨(およびサービス)を供給するだけでは十分ではない。よりよくて、より経済的な財貨(およびサービス)を供給せねばならない。
企業は、より大きくなる必要はないが、不断によりよくならなければならない。
もっとも生産的な革新は、改良というより「違った」製品(サービス)をつくること。それによって、新しい満足感の充足の可能性が創造される。
革新の「価値」は、顧客だけしか判断できない。彼(彼女)だけが、自分の経済の実態を知っている。
革新は「発明」のことではない。
技術用語ではなく、経済用語。
社会の革新とか経済の革新といった技術以外の革新は、少なくとも技術の革新に劣らないほど重要。
近代経済の興隆と関係のある技術以外の革新
@銀行からの与信を通じた購買力の流動化
A経済活動に伴う物理的リスクに対する確率論の応用・・・保険
B有限責任制という革新とそれに続く公募株式会社の発達
C買取選択権付賃貸借(hire-purchase)⇒未来の投資家実の中から生産増加手段の支払をすることができるようになった
革新は、技術とか研究に限定されないで、企業のあらゆる部門、職能、活動にまで及んでいる。(マーケティングと同じ)
企業内のどの管理単位にも、革新に対する責任とはっきりした革新の目標をもたせるようにすべき。
どの管理単位にも、会社の製品・サービスの革新に貢献する責任を持たせるようにすべき。
どじの管理単位にも、それぞれが従事している販売とか、経理、品質管理、人事管理といった特定の分野での手腕を進歩させるように、意識的に努力させるべき。
革新とは、人的資源ならびに物的資源に、新しい、より大きな富を生む能力を与える仕事。
開発途上国にとって特に重要。
これらの国が貧しいのは、資源に富を生ませる能力に欠けているから。
経営者は、社会のニーズを、収益力がある事業を築くための機会にかえなければならない。これもまた、革新の定義の1つ。

今がチャンス(フィリップ・コトラー)(日経ビジネスマネジメント 2008冬)
皆がマイナス思考に陥っている時にこそ違う視点から市場を見つめ、大胆に行動することこそがマーケティングの真骨頂。
景気後退時の基本動作 @顧客がどう変わりつつあるかを注視する。 市場の変化=顧客の行動の変化
新しい価値をどこに見出していくのか、何が大切だと考えるようになるのか。
A自社の製品やサービスを再点検する。 既存の製品に顧客がお金を出し渋っているとしたら、すぐに第2ブランド、第3ブランドの検討に入る。
物流や顧客対応などを含めて不要なサービスを削って行く。
必要と思われるものなら迷わず取り入れていく決断力。
B製品が顧客の手に届くまでの全プロセスを再点検する。 配送業者、卸売業者、販売店などのうち、これからも付き合うべきなのはどこか。
どこかにブランドイメージを損ねている要因はないか。
オンライン販売。
C販売促進の抜本改革。 人々の心に響くような強いメッセージを効率的、効果的に伝えられているのかという視点から検証する。
削るだけでなく、それを何で置き換えていくのかまで考える。
マーケティングとは 製品やサービスに意味を与える仕事。
製造部門が作った製品に、意味を与えて世の中に送り出す。
1つの製品を際立たせ、新しい意味と名前を与え、消費者の「欲しい」という気持ちに火をつける。
ブランドとは マーケティング活動のあらゆる要素を結びつける接着剤。
「4つのP(製品・価格・流通・プロモーション)」を結びつけて、一体化させる要。
「あらゆる物がブランドであり、すべての人がブランドである。」 
マーケティングの位置づけの変遷 @販売のステージ マーケティング=「売ること」 
A4つのPのステージ 適切な製品に、適切な価格をつけ、適切な場所で売り、適切な販促を打つ。
but物を多く売るための計画という域から脱していない。 
B顧客との関係構築のステージ 「売ったらそれっきりではもったいない。1回買ってくれた顧客には、2回、3回と繰り返し買ってもらいたい」⇒「顧客満足度」
顧客との継続的な関係を維持するためには、「顧客情報」を整備して誰が、いつ、どこで、何を、いくらで買ったのかというデータベースを構築する必要性。 
C共創のステージ 製品がどうあるべきか、どのようなメッセージを送り出すべきかについて顧客と一緒になって考え始める。
顧客を何人か呼んで来て、「あなたが欲しくなるようなものをデザインしたいので、ぜひ手伝ってください」と頼み込む。
実際に何かが形になったところで、「では、ほかの人たちにもうまく勧めるには、どうしたらいいでしょうか」と一緒に考えてもらう。
ポイント  どれだけ顧客の深層心理に迫れるかの勝負。 
顧客や市場の変化に社内の誰よりも敏感で、必要ならば躊躇することなく変化を起こす。
良いブランドだと信じるなら安易に変えない。
製造や開発、販売業者などの取引先、そして顧客と密接に連携していくための中核的な役割。全体の力をまとめ上げて成果を最大化する。