シンプラル法律事務所
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論点整理(憲法関係)

論点の整理です(随時増やしていく予定です。)

憲法訴訟
憲法訴訟 規定 第81条〔法令等の合憲性審査権〕
最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
「処分」 個別的・具体的な国家行為であって、行政官庁の処分をその典型例とする。
「裁判」は「個々の事件について具体的処置をつけるものであるから、その本質は一種の処分である」(最高裁昭和23.7.8)



★★★第1編 憲法の基本観念と日本憲法の展開
★★第1章 憲法の基本観念
★第1節 憲法の生成と展開  
  ◆T 「憲法」の語 
     
  ◆U 立憲主義の成立と展開 
  ■1 近代以前の古典的立憲主義 
    人間本性への省察に基づき、権力は常に濫用される危険があるとの明確な自覚

権力保持者による権力の濫用を抑制するための装置を積極的に創出し、それを政治過程にはめ込むことによって、あるべき国家体制の保全を図り、権力名宛人の利益を守ろうとする努力。
人間が意識的に権力保持者による権力乱用を阻止し、権力名宛の利益を守るべく、政治権力を分割統制するルールによって国家を運営しようとする考え方・・・立憲主義。
  ■2 近代立憲主義 
    近代市民革命:
国家(公)に対して個人の自由の領域(私的領域)の存在を設定し、かつそれを積極的に評価し、国家(公)はこの私的領域の確保のためにこそ存在理由があり、したがって国家もそのような目的のためのものに限定される。

そのための具体的方策として憲法の意義が明確に自覚。
    アメリカ独立宣言:
「われわれは、自明の真理として、すべての人は平等に造られ、造物主によって、一定の奪いがたい天賦の権利を付与され、その中に生命、自由および幸福追求の含まれることを信ずる。また、これらの権利を確保するために人類の間に政府が組織されたこと、そのための正当な権力は被治者の同意に由来するものであることを信ずる」
    古典的立憲主義:
人間の幸福は国家生活(公的生活)の中においてこそ存在する(公的幸福)

近代立憲主義:
人間の幸福はむしろそれぞれの個人の私的生活の中にこそある(私的幸福)
⇒社会契約的発想を背景に、このような大事な個人の天賦の権利(自然権=人権)を、国家の基本法として、成文の法典(憲法典)のかたちで確認するという方式がとられる。
自然権の保障を全うするためには、政治権力の濫用を阻止する必要
⇒権力の分割統制(=権力分立制)という統治構造が採用。
     
  ■3 成文憲法の普遍化 
     
  ◆V 現代立憲主義 
  ■1 近代立憲主義の変容 
     
  ■2 積極国家(社会国家)化(8頁)
     
  ■3 議会制の変貌・・・政党国家、「直接制」の部分的導入 
     
  ■4 行政権の役割増大・・・行政国家 
     
  ■5 憲法の規範力強化への試み・・・司法国家(14頁) 
     
  ■6 平和国家への志向(17頁) 
     
  ■7 憲法とその措定する人間像の変容 
     
★第2説 憲法の意義・種別・特性・効力  
  ◆T 憲法の意義 
  ■1 実質憲法と形式憲法 
     
  ■2 固有の意味の憲法と立憲的・近代的意味の憲法 
     
  ■3 法規範としての憲法と事実状態としての憲法
     
  ■4 実定法的意味の憲法と法論理的意味の憲法 
     
  ◆U 憲法の種別 
  ■1 存在形式による種別
     
  ■2 改正手続による種別 
    制定された憲法典に他の成文法に優る権威を認め、通常の立法とは異なる特別の手続によるのでなければ変更できないとされるもの⇒硬性憲法
そうでない憲法⇒軟性憲法
  ■3 制定権威の所在による種別
     
  ■4 既定の内容・性格による種別 
     
  ■5 一種の存在論的な種別
     
     
★第3節 憲法の変動と保障
   
◆U 憲法の改正
  ■1 総説 
  ■2 改正の手続 
  ■3 憲法改正行為の性質と限界
  □(1) 改正権の本質 
    改正権はいわば「法制度化された憲法制定権力」
     
     
     
     
     
  ◆V 憲法の変遷(41頁) 
  ■1 憲法変遷の意味 
  ■2 評価 
    字義通り憲法条項に違反・矛盾する行為ないし憲法条項の改廃は、硬性憲法下の立憲的憲法変動としてはあくまで憲法所定の改正を経て行われるべきで、
憲法条項に違反・矛盾する実例が当該憲法条項に代わって憲法規範性を獲得することを認める余地はない。
    憲法変遷は、「憲法に違反するものではない」との前提の下での、憲法条項の意味変化。
    Y説:一定時における成文憲法規定の意味理解を基軸にかつ固定的に捉えるもの
Z説:憲法解釈上そのような固定的に捉えることに反対し、憲法規定の意味変化の可能性を容認するもの
    Z説:
司法権に多かれ少なかれ固有の性格を認め、憲法規定が一定の拘束的役割を果たすことを前提にその憲法解釈が独自の価値を有することを承認。
     
  ◆W 憲法の保障(合憲性の統制) 
     
     
     
★★第2章 日本憲法の展開  
  ◆T 日本国憲法成立の経緯と法理 
     
  ◆U 日本国憲法の基本原理とその展開 
  ■1 日本国憲法の基本原理 
  □(1) 総説 
  □(2) 国民主権と政治の復権
  □(3) 自由主義(基本的事件尊重主義)とそのための制度的原理(70頁)
  ●(イ) 総説 
  ●(ロ) 「権力分立」の原理 
  ●(ハ) 「法の支配」の原理 
    日本国憲法は、
「自由」の重要性を標榜して詳細な基本的事件のカタログを掲げつつ
憲法の最高法規性を確認し(98条1項)
そして司法権を強化し、行政裁判権や違憲立法審査権を司法権の内実とする(81条)など、
「法の支配」の原理に立脚。
  □(4) 国際協和主義・平和主義 
     
★★第3章 日本国憲法と国際社会  
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
  ★★★第2編 国民の基本的人権の保障
  ★★第1章 基本的人権総論
     
     
     
★★第2章 包括的基本的人権  
  ★第1節 生命・自由および幸福追求権(佐藤p172〜)
  ◆T 生命・自由および幸福追求権の人権体系上の位置と性格
  ■1 個人の尊重・幸福追求権の思想史的系譜 
規定 憲法 第13条〔個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重〕
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
   
  ■2 個人の尊重・幸福追求権の法的性格 
●(1) 個人の尊重 
@「個人として尊重」(前段)
A「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」(後段)
との2つの部分。
前段は、後段の「立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」と一体化して、個人は国政のあらゆる場において最大限尊重されなければならないという要請を帰結。
「個人として尊重される」
一人ひとりの人間が人格的自律の存在として最大限尊重されなければならないということ。
「人格の原理」は、
@およそ公的判断が個人の人格を適正に配慮するものであることを要請し、
Aそのような適正な公的判断を確保するための適正な手続を確保することを要求

例えば、一人ひとりの事情を不用意に概括化・抽象化して不利益を及ぼすことは許されない。
行政の実体・手続の適正性の問題については諸説があるが、基本的には本条によって要請される。
「個人の尊厳」原理は、基本的には国政に関するものであるが、民法2条を通じて解釈準則として私法秩序をの支配すべきものとされるのは、憲法上の基本原理としてすべての法秩序に対して妥当する原則規範としての意味を担っているから。
●(2) 幸福追求権 
後段の「幸福追求権」は、前段の「個人の尊重(尊厳)」原理を受けて、人格的自律の存在として自己を主張し、そのような存在であり続けるうえで重要な権利・自由を包括的に保障する権利(包括的基本的人権)
幸福追求権が人格的自律性を基本的特性としつつ、各種の権利・自由を包摂する包括性を備えている⇒「基幹的な人格的自律権」と称し得るもの。
憲法第3章が掲げる各種基本的人権は、この「基幹的な人格的自律権」から流出派生しつつ、それぞれ独自の歴史的背景と構造を担っているもの。
個別的規定によってカバーされず、かつ人格的自律性にとって重要なものが、なお13条によって保障される。
ハンセン病訴訟に関する下級審の判決が、まずは居住・移転の自由(憲法22条1項)の問題として捉えつつも、「人として当然に持っているはずの人生のありとあらゆる発展可能性(を)大きく損な」うような「人権制限の実態は、単に居住・移転の自由の制限ということで正当に評価し尽くせず、より広く憲法13条に根拠を有する人格権そのものに対するものととらえるのが相当である」と述べる。
@およそ公権力の活動には、上述の「個人の尊重(尊厳)」原理が妥当するということ
A13条の補充的保障の中に「自己決定権」が含まれると解されること
B規制の目的・態様いかんによっては、確立された個別的人権の保障を全うさせるために政策的・手段的に該権利に付随した主観的利益として憲法上保護すべき場合がありうるということ
  ◆U 生命・自由および幸福追求権の内容 
  ■1 総説 
  幸福追求権、つまり「基幹的な人格的自律権」は、
@人格的自律の存在として自己を主張し、そのような存在であり続けるうえで重要な権利・自由を包括的に保障する包括的権利
Aその内実は社会政治状況と関係しつつ発展的に形成されていくもの
⇒その具体的内容は当然多岐にわたる。
その内容を対象法益に応じて類型化:
@生命・身体の自由
A精神活動の自由
B経済活動の自由
C人格価値そのものにまつわる権利
D人格的自律権(自己決定権)
E平等の取り扱いを受ける権利
F適正な手続的処遇を受ける権利
G参政権
H社会権
I権利利益の侵害・特別犠牲を受けた場合の救済を受ける権利
AB:憲法の個別的規定で広くカバーされている
E:14条でカバー
H:25条、26〜28条
I:17条、29条3項、40条
  ■2 生命・身体の自由 
  ■3 人格価値そのものにかかわる権利 
□(1) 総説 
□(2) 名誉権 
□(3) プライバシーの権利 
  プライバシーの権利は、個人が道徳的自律の存在として、自ら善であること判断する目的を追求して、他者とコミュニケートし、自己の存在にかかわる情報を開示する範囲を選択できる権利。
このような意味でのプライバシーの権利は、人間にとって最も基本的な、愛、友情および信頼の関係にとって不可欠の生活環境の充足という意味で、まさしく「幸福追求権」の一部を構成するのにふさわしい。
□(4) 環境権(人格権) 
  ■4 人格的自律権(自己決定権) 
個人は、一定の個人的事柄について、公権力から干渉されることなく、自ら決定することができる権利を有すると解され、この権利は「幸福追求権」の一部を構成する。
  ■5 適正な手続的処遇を受ける権利(p192)
  公権力の行使は適正な手続によらなければならないが、他面からいえば、そのことは、公権力の行使につき国民には適正な手続的処遇を受ける権利が保障されている。
⇒公権力の行使につき、国民には適正な手続的処遇を受ける権利が保障されていることを意味する。
  刑事裁判を含む刑事手続きについては31条以下に
32条を中心に「裁判を受ける権利」を保障
それ以外の手続については13条の補充的保障の対象となる。
●個人タクシー事業の免許申請に関しその手続のあり方が問われたいわゆる個人タクシー事件
第1審:憲法13条・31条は「国民の権利、自由が実体的のみならず手続的にも尊重されるべきことを要請する趣旨を含む」とした上、審査基準の内容が告知されず、主張・立証の機会(いわゆる告知・聴聞の手続)を与えられなかった⇒申請却下処分を取り消した
最高裁:憲法論には踏み込まなかったが、本件が個人の職業選択の自由にかかわるものであることに触れつつ、法律(道路運送法)規定の解釈論として、事実認定につき「行政庁の独断を疑うことが客観的にもっともと認められるような不公正な手続をとってはならない」との要請を帰結し、審査基準の内容が「微妙、高度の認定を要するようなもの」である場合には、その基準を適用するうえで必要とされる事項について免許申請人に対して主張立証の機会を与えなければならない
●成田新法事件判決での最高裁 
「新東京国際空港の安全確保に関する緊急措置法」に定める工作物使用禁止命令(3条1項)につき、「憲法31条の定める法定手続の保障は、直接には刑事手続に関するものであるが、行政手続については、それが刑事手続ではないとの理由のみで、そのすべてが当然に同条による保障の枠外にあると判断することは相当ではない」としつつ、行政手続と刑事手続と自ずから性質上違いがあり、行政目的に応じて多種多様であることに触れながら、常に必ず告知・弁解などの機会を与えなければならないというものではなく、使用禁止命令をするにあたり相手方に事前に告知・弁解などの機会を与える旨の規定ががなくとも憲法31条に違反しないと判示。
本件は、侵害処分に関するものであるが、申請許可手続に関する原子炉設置許可処分手続に関する判決などでも踏襲。
  この判例およびその後の展開⇒31条の行政手続への適用ないし準用を明示的に認めたものとはいえ、実質的には刑事手続の方に引き寄せられており、行政手続に及ぶ範囲はかなり絞りこまれている。
but
個人タクシー事件判決にみられるように、制定法が存在するときには、「公正な手続」への視点にかなり強いものがある

判例は、行政手続につき憲法が要求している範囲は狭く限られ、行政手続一般の適正性の問題は法律の定めるところに委ねていると解しているのではないか、とも思える。

「権利」として構成したがならないわが国の体質がみられる。
  適正な手続的処遇を受ける権利は、個人の具体的な利害にかかわる法規を正しく適用するうえで不可欠であるという考慮に基づいている(=手続的なデュー・プロセス論)。
but
この権利は、さらには、公権力の決定により不利益な影響を被る可能性のある個人に対し広く参政の機会を与えること自体に、個人の尊厳にかかわる本質的価値を認めようとする正義観念(本質的デュー・プロセス観)とも結びついているところがある。

後者の観点に立てば、個別的処分に限られず、委任立法や行政計画の定立といった場面でも広く利害関係人を参加させるべきであるということになり、この権利は民主制を補完する意味も担うことになる。
  ■6 参政権的権利 
     
     
     
★★ 第3章 消極的権利  
     
     
★★第4章 積極的権利  
★第1節 受益権 (p353)
  ◆T 裁判を受ける権利(p353)
  ■1 総説 
     
  ■2 「裁判を受ける権利」の保障の性格と内容 
□(1)「裁判所において」裁判を受ける権利
□(2)裁判所における「裁判を受ける権利」 
ここに「裁判」とは、司法権の作用としての裁判であって、憲法76条1項にいう「司法権」を前提とする。
「裁判」は、法令を適用することによって解決しうべき権利義務に関する当事者間の具体的紛争が存し(「法律上の争訟」の存在)、裁判所に持ち込まれた場合に、その権利義務の存否を確定し紛争を解決する作用である。
刑事訴訟(裁判)⇒憲法上の詳細な手続保障
民事訴訟(裁判)については、直接には格別の規定はない。
but
民事訴訟(裁判)も、13条の箇所で触れた「適正な手続的処遇を受ける権利」の保障の土台をなすものであり、訴訟当事者には十分な主張・立証の機会を与えるなど手続主体にふさわしい地位が保証されなければならない(手続保障)
     
     
     
     
     
     
     
     
     
★★★第4編 法の支配と司法制度  
★★第1章 裁判所と司法権  
★第1節 裁判所の性格と地位  
     
     
     
     
★第2節 司法権の意義とその帰属  
  ◆T 司法権の観念 
     
  ◆U 司法権の範囲 
     
  ◆V 司法権の限界
     
  ◆W 司法権の帰属 
     第76条〔司法権、裁判所、特別裁判所の禁止、裁判官の独立〕 
すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
A特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
Bすべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。
  ■1 総説 
  ■2 特別裁判所の禁止 
  ■3 行政機関による終審裁判の禁止(597頁)
    裁判は、大別して、@証拠主義に基づく事実の認定と、A認定された事実に対する法の適用という2つの過程によりなる。
いずれも重要な過程であるが(特に下級審の裁判においては、事実の認定が決定的重要性を有するといわれる)、「司法」のより核心的部分を形成するのはAの過程。
  ■4 内閣総理大臣の異議の制度 
     
★第3節 裁判所の構成  
  ◆T 裁判所の種類と裁判所間の関係 
     
  ◆U 裁判所の公正 
     
★第4節 裁判所の活動方法  
  ◆T 公開裁判原則 
     
  ◆U 対審の公開停止 
     
★第5節 裁判所の権能  
  ◆T 最高裁判所の権能 
     
  ◆U 下級裁判所の権能 
     
     
★第6節 司法権の独立  
  ◆T 司法権の独立の意義 
     
  ◆U 裁判官の身分保障 
     
★★第2章 憲法訴訟  
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     


適正手続
 
裁判
佐藤p353 
規定 第32条〔裁判を受ける権利〕
何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。
意味 @何人も、憲法により司法権を行使すべきのとされる裁判所に訴訟を提起し裁判をン求める権利を有する(民事・行政事件)。
Aかかる裁判所による裁判によるのでなければ刑罰を科せられないということ(刑事事件の場合)。
規定 第82条〔裁判の公開〕
裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。