シンプラル法律事務所
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民法(債権関係)改正法(潮見)

民法改正メモ
項目 改正  コメント 
消滅時効 5年に統一 
法定利率 変動利率(施行時は3%)  遅延損害金の利率特約は有効
履行追完請求等 売買や請負の目的に物に瑕疵

@履行追完請求(修補・代替物)
A代金減額請求
ができる。 
減額金額の算定方法?
債務不履行解除 @売主や請負人に帰責事由がなくても解除可能。
A現行法では解除できない場合(瑕疵担保で目的達成可能といえない場合や土地工作物の場合)でも解除可能。 
B損害賠償の範囲が信頼利益から履行利益(逸失利益を含む)へと拡張。
Bについて、損害賠償の範囲を限定。
連帯債務の相対効 連帯債務者に対する履行の請求の効力(時効中断など)は、特約がない限り、他の連帯債務者に及ばない。  特約を設ける。 
債権譲渡
債務者の承諾
現行法:
譲渡禁止特約に反する債権譲渡は無効

改正法:
有効
債務者が債権譲渡を異議なく承諾しても、元債権者(譲渡人)に対する抗弁を新債権者(譲受人)に対抗できる。
債権譲渡が有効でも、債務者は、譲渡禁止特約の存在を知り得る譲受人に対して履行を拒絶できる⇒譲渡禁止特約の意味はある。

債権の譲受人は、債務者から債権譲渡の承諾を得る際には、積極的に「抗弁権を放棄する」旨の承諾を得る必要。 
保証 (1)個人が保証人となる根保証契約は、書面で極度額を定めなければ無効。

(2)事業のための保証を個人に委託する主債務者は保証人に財産状況等の情報を提供しなければならず、これを怠った保証契約は取り消すことができる。 

(3)主債務者が期限の利益を喪失⇒債権者は保証人に通知しなければその間に増加した遅延損害金を請求できない。

(4)事業用資金の貸付について個人(主債務者の役員等を除く)が保証人⇒保証契約締結前1か月以内に公正証書により保障意思を表示しなければ、保証契約は無効
(1)⇒根保証債務の限度額の明記

(2)⇒
@債務者が連帯保証人に対して自らの財産状況等を提供したこと
A連帯保証人がその提供を受けたこと
Bその情報が正確であることの表明保証
C債権者が担保を取得している場合はその内容を明記

(3)⇒
@連帯保証人が住所変更時に債権者に届出ること、
A連帯保証人がこれを怠ったため債権者からの通知が到達しなかったとしてもその通知は通常到達すべきときに到達したものとみなす
ことを規定。

連帯債務の相対効を排除する特約。



★★第1章 民法総則
★第1 意思能力・行為能力
  ◆1 意思能力 
  実務への影響:無し
  ◆2 行為能力 
    実務への影響:
102条を受けて、被ほ参院につき13条1項10号が新たに取消事由に
★第2 物(改正前民法第86条第3項・・・削除)  
     
★第3 公序良俗(第90条)  
     
★第4 意思表示  
  ◆1 心裡留保 
    実務への影響:
1項但書の要件が明確化、2項の新設⇒一定の影響あり
  ◆2 錯誤 
    実務への影響:
@ 表示錯誤、要素の錯誤、動機の錯誤の定義・ 要件が明文化
(従前の判例を変更する趣旨ではないものの)
→ 明文化により、より利用される可能性あり

A 重過失ある場合の例外の明文化
第三者保護規定
→ 明文化により、より利用される可能性あり

B取消構成に変更.
− 取消の制約に服するので、注意.を要する。
取消権者の制限 (120 条2 項) 、追認.(122 条以下)
取消権の行使期間(126 条) −
二重効の問題は、緩和される。

C 相手方による惹起型錯誤について
動機の錯誤の適用範囲内 − より活用される可能性あり
  ◆3 詐欺
    実務への影響:
96条2項は、悪意又は過失となった。
第三者保護規定 善意無過失
→ 要件の変更 ー要注意
主張が活発になる可能性有り
  ◆4 意思表示の効力発生時期等 
    実務への影響:
1項 特に影響はない。
2 項 到達擬制されるから、影響がありうる。
3 項 条文上の適用範囲は、やや広がる。 実質的には当然のことを規定したものであり、実務的影響はない。
  ◆5 意思表示の受領能力
    実務への影響:
新たに明文化された部分はあり。
実際の影響は少ないであろ う 。
★第5 代理  
  ◆1 代理行為の瑕疵
    実務への影響:
現行民法101条についての一般的な理解および判例を明文で規定したものにすぎず、実務への影響はほとんどない。
  ◆2 代理人の行為能力 
    実務への影響:
代理行為が取り消される場面が広がることから、その分、代理行為の相手方の取引の安全の保護が縮小することになる。
また、 保佐人が民法1 3 条1 項各号に規定する同意をするにあたり、被保佐人が法定代理している本人 ( 「他の制限行為能力者」) の利益も考慮して同意すべき場面も出てくると思われる。
  ◆3 復代理人を選任した任意代理人の責任
    実務への影響:
法定代理人による復代理人の選任の場面では実質的な改正がないため、 実務への
影響はないが、 任意代理人が復代理人を選任した場合の責任を負う場面が広がることになり、実務への影響はあるものと患料される。
  ◆4 法定代理人による復代理人の選任 
    実務への影響:
法定代理人による復代理人の選任の場面では実質的な改正がないため、 実務への影響はないが、 任意代理人が復代理人を選任した場合の責任を負う場面が広がることになり、実務への影響はあるものと患料される。
  ◆5 復代理人の権限等 
    実務への影響:
いわば当然のことを規定したものであり、実務への影響は無い。
  ◆6 代理権の濫用 
    実務への影響:
従来の判例では、民法9 3 条但書の類推適用によって無効とされていたものが、
無効ではなく.、本人への効果不帰属と規定されたが、要件は、相手方が代理権の濫用の意図を知りまたは知ることができた場合と同じであるから、代理権濫用の場合の効果が否定される場面は同じである。
これに対し、無権代理の規定の適用があることで、本人に追認権が認められるようになったこと等による効果の点で実務に影響を与えると考えられる。
  ◆7 自己契約・双方代理その他の利益相反行為
    実務への影響:
従前の判例の理解を明文化したものであるから、実務への影響は少ないと思われる。
  ◆8 代理権授与の表示による表見代理 
     
  ◆9 権限外の行為の表見代理
    実務への影響:
従前の判例の理解を明文化したものであるから、実務への影響は少ないと思われる。
  ◆10 代理権消滅後の表見代理
    実務への影響:
判例法理の明文化であるが、 立証責任の所在が明確にされた点で、 実務への影響があり得る。
  ◆11 無権代理人の責任
    実務への影響:
改正民法1 1 7 条1 項ならびに同条2 項1 号および3 号については、従前の理解を明文化したものであり、実務への影響はないといえる。
これに対し、 同条2 項2 号については、相手方に過失があっても、無権代理人が代理権の不存在について悪意の場合には無権代理人の貢任の成立を主張でき る ことから、現行民法に比べて、無権代理人の責任を追及できる範囲が広くなっている点で影響がある。 なお、 相手方の過失の評価根拠事実は無権代理人が立証責任を負うが、無権代理人が代理権の不存在について悪意であることは相手方が立証責任を負う。
★第6 無効および取消し  
  ◆1 取消権者 
    実務への影響:
特になし。
  ◆2 取消しの効果
    実務への影響:
原状回復義務の範囲が一定の範囲で明文化されたことにより, この条文に基づいた当てはめをしていく必要。
なお, 解釈に委ねられた部分が相当ある 。 解釈に委ねられた部分を理解し, 事案に応じた適切な対応が必要。
  ◆3 原状回復の義務 
  ◆4 追認の効果
  ◆5 取り消すことができる行為の追認
  ◆6 法定追認
    実務への影響:
法定追認においては取消権の認識不要という判例法理が否定されたわけではなく, その意味では影響はない。
ただし, 認識が必要という方向性での議論が相当なされていることから, 今後の解釈, 裁判例に影響を与える可能性はある 。
     
★第7 条件および期限・・・条件の成就の妨害等(第130条)  
     
★第8 消滅時効  
  ◆1 時効の援用
  ◆2 時効障害・・・時効の完成猶予および更新
  ◆3 債権の消滅時効
     
★★第2章  債権総則
★第1 債権の目的  
  ◆1 特定物の引渡しの場合の注意義務
  ◆2 法定利率 
  ◆3 選択債権
     
★第2 債務不履行の責任等  
  ◆1 履行期と履行遅滞
  ◆2 履行不能(原始的不能を含む) 
  ◆3 受領遅滞 
  ◆4 履行遅滞中または受領遅滞中の履行不能と帰責事由
  ◆5 履行の強制 
  ◆6 債務不履行による損害賠償 
  ◆7 損害賠償の範囲
  ◆8 中間利息の控除
  ◆9 過失相殺
  ◆10 金銭債務の損害賠償額の算定に関する督促
  ◆11 賠償額の予定 
  ◆12 代償請求権 
     
★第3 債権者代位権  
  ◆1 債権者代位権の要件
  ◆2 代位行使の範囲
  ◆3 債権者への支払または引渡し
  ◆4 相手方の抗弁 
  ◆5 債務者の取立てその他の処分の権限等
  ◆6 被代位権利の行使に係る訴えを提起した場合の訴訟告知
  ◆7 登記または登録の請求権を保全するための債権者代位権 
     
★第4 詐害行為取消権  
  ◆1 詐害行為取消権の要件
  ◆2 詐害行為取消権の行使の方法等
  ◆3 詐害行為取消権の行使の効果
  ◆4 詐害行為取消権の期間の制限
     
★第5 多数当事者の債権および債務(保証債務を除く)  
  ◆1 不可分債権
  ◆2 連帯債権
  ◆3 不可分債務
  ◆4 連帯債務
★第6 保証債務  
  ◆1 保証人の負担と主たる債務の目的または態様
  ◆2 主たる債務者についての生じた事由の効力
  ◆3 連帯保証について生じた事由の効力
  ◆4 主たる債務の履行状況に関する情報の提供義務
  ◆5 主たる債務者が期限の利益を喪失した場合における情報の提供義務
  ◆6 保証人の求償権
  ◆7 個人根保証契約
  ◆8 「事業に係る債務」についての保証契約の特則
★第7 債権譲渡  
  ◆1 債権の譲渡性とその制限 
  ◆2 債権の譲渡の対抗要件
  ◆3 債権の譲渡における債務者の抗弁
  ◆4 債権の譲渡における相殺権
     
★第8 債務引受  
  ◆1 併存的債務引受
  ◆2 免責的債務引受
★第9 契約上の地位の移転(第539条の2)  
     
★第10 弁済  
  ◆1 弁済の意義
  ◆2 第三者の弁済
  ◆3 弁済として引き渡した物の取戻し
  ◆4 預金または貯金の口座に対する払込みによる弁済
  ◆5 受領権限として外観を有する者に対しる弁済
  ◆6 代物弁済
  ◆7 弁済の方法
  ◆8 弁済の充当
  ◆9 弁済の提供の効果
  ◆10 弁済の目的物の提供
  ◆11 弁済による代位
★第11 相殺  
  ◆1 相殺の要件等
  ◆2 不法行為等により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止
  ◆3 差押えを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止
  ◆4 相殺の充当
★第12 更改  
  ◆1 更改の要件および効果 
  ◆2 債務者の交替による更改
  ◆3 債権者の交替による更改
  ◆4 更改の効力と旧債務の帰すう
  ◆5 更改後の債務への担保の移転
★第13 有価証券  
  ◆1 総論
  ◆2 指図証券
  ◆3 記名式所持人払証券
  ◆4 その他の記名証券
  ◆5 無記名証券
★★第3章 契約総則  
★第1 契約の成立  
◆    ◆1 契約の締結および内容の自由
  ◆2 契約の成立と方式
  ◆3 承諾の期間の定めのある申込み
  ◆4 承諾の期間の定めのない申込み
  ◆5 申込者の死亡等
  ◆6 契約の成立時期
  ◆7 承諾の通知を必要としない場合における契約の成立時期
  ◆8 懸賞広告
★第2 定型約款  
  ◆1 定型約款の合意
  ◆2 定型約款の内容の表示
  ◆3 定型約款の変更
★第3 同時履行の抗弁(第533条)  
     
★第4 第三者のためにする契約  
  ◆1 第三者のためにする契約の成立
  ◆2 第三者の権利の確定 
★第5 契約の解除  
  ◆1 催告による解除
  ◆2 催告によらない解除
  ◆3 債権者の責めに帰すべき事由による不履行と解除
  ◆4 解除の効果
  ◆5 解除権者の故意・過失による目的物の損傷等にる解除権の消滅
★第6 危険負担  
◆    ◆1 所有者危険負担に依拠した規定の削除
  ◆2 反対給付の履行拒絶
     
★★第4章 契約各則  
★第1 贈与  
  ◆1 贈与契約の意義
  ◆2 書面によらない贈与の解除
  ◆3 贈与者の引渡義務等
★第2 売買  
  ◆1 手付
  ◆2 権利移転の対抗要件に係る売主の義務
  ◆3 他人の権利の売買における売主の義務
  ◆4 買主の追完請求権
  ◆5 買主の代金減額請求権
  ◆6 買主の損害賠償請求および解除権の行使
  ◆7 移転した権利が契約の内容に適合しない場合における売主の責任
  ◆8 買主の権利の期間制限
  ◆9 目的物の滅失等についての危険の移転
  ◆10 競売における買受人の権利の特則
  ◆11 抵当権等がある場合の買主による費用の償還請求
  ◆12 売主の担保責任と同時履行
  ◆13 担保責任を負わない旨の特約
  ◆14 権利を取得することができない等のおそれがある場合の買主による代金の支払の拒絶
  ◆15 抵当権等の登記がある場合の買主による代金の支払の拒絶
  ◆16 買戻しの特約
  ◆17 買戻しの特約の対抗力
★第3 消費貸借  
  ◆1 要物契約としての消費貸借と要式契約である諾成的消費貸借
  ◆2 準消費貸借
  ◆3 消費貸借の予約
  ◆4 利息
  ◆5 貸主の引渡義務等
  ◆6 返還の時期
★第4 使用貸借  
  ◆1 使用貸借の成立
  ◆2 借用物受取り前の貸主による使用貸借の解除
  ◆3 貸主の引渡義務等
  ◆4 期間満了等による使用貸借の終了
  ◆5 使用貸借の解除
  ◆6 使用貸借終了後の収去義務および原状回復義務
  ◆7 損害賠償および費用の償還の請求権についての期間の制限
★第5 賃貸借  
  ◆1 賃貸借の成立
  ◆2 短期賃貸借
  ◆3 賃貸借の存続期間
  ◆4 不動産賃貸借の対抗力
  ◆5 不動産の賃貸人たる地位の移転
  ◆6 合意による不動産の賃貸人たる地位の移転
  ◆7 不動産の賃借人による妨害の停止の請求等
  ◆8 賃貸人による修繕等
  ◆9 賃借人による修繕
  ◆10 減収による賃料の減額請求・解除
  ◆11 賃借物の一部滅失等による賃料の減額・解除
  ◆12 転貸の効果
  ◆13 賃借物の全部滅失等による賃貸人の終了
  ◆14 賃貸借の解除の効力
  ◆15 賃借人の原状回復義務
  ◆16 使用貸借の規定の準用・・・賃貸借終了後の収去義務・収去権・損害賠償および費用の償還についての期間の制限等
  ◆17 敷金
★第6 雇用  
  ◆1 履行の割合に応じた報酬
  ◆2 期間の定めのある雇用の解除
  ◆3 期間の定めのない雇用の解約の申入れ
★第7 請負  
  ◆1  注文者が受ける利益の割合に応じた報酬
  ◆2 仕事の目的物が契約の内容に適合しない場合の請負人の責任
  ◆3 請負人の契約不適合責任の制限 
  ◆4 仕事の目的物が契約の内容に適合しない場合の注文者の権利の期間制限
  ◆5 仕事の目的物である土地工作物が契約の内容に適合しない場合の請負人の責任の存続期間
  ◆6 担保責任を負わない旨の特約 
  ◆7 注文者についての破産手続の開始による解除
★第8 委任  
  ◆1 復受任者の選任等・・・受任者の自己執行義務
  ◆2 受任者の報酬
  ◆3 成果等に対する報酬
  ◆4 委任契約の任意解除権
★第9 寄託  
  ◆1 寄託契約の成立・・・要物性の見直し
  ◆2 寄託物受取り前の寄託者による寄託の解除等
  ◆3 寄託物の使用および第三者によるh間・・・受寄者の自己執行義務等
  ◆4 無報酬の通知義務、寄託物についての第三者による権利主張
  ◆5 受寄者の通知義務、寄託物についての第三者による権利主張
  ◆6 寄託者による返還請求等
  ◆7 損害賠償および費用の償還の請求権についての期間の制限
  ◆8 混合寄託
  ◆9 消費寄託
★第10 組合  
  ◆1 他の組合員の債務不履行 
  ◆2 組合員の一人についての意思表示の無効等
  ◆3 業務の決定および執行の方法 
  ◆4 組合の代理
  ◆5 組合の債権者の権利の行使
  ◆6 組合員の持分の処分および組合財産の分離
  ◆7 組合財産に対する組合員の債権者の権利の行使の禁止 
  ◆8 組合員の加入
  ◆9 組合員の脱退・・・脱退した組合員の責任等
  ◆10 組合の解散事由 
★★第5章 物権に関する関連規定の改正  
  ◆1 地役権の時効取得
  ◆2 地役権の消滅時効@
  ◆3 地役権の消滅時効A
  ◆4 不動産賃貸の先取特権の被担保債権の範囲
  ◆5 債権質の設定
  ◆6 債権を目的とする質権の対抗要件
  ◆7 指図債権を目的とする質権の対抗要件
  ◆8 抵当権の効力の及ぶ範囲
  ◆9 根抵当権
  ◆10 根抵当権の被担保債権の範囲
  ◆11 根抵当権の被担保債権の譲渡等
     
★経過措置の簡易一覧表・・・附則に定められた経過規定