シンプラル法律事務所
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論点整理(捜査弁護)

論点の整理です(随時増やしていく予定です。)

保釈
項目 犯罪の性質や情状
被告人の経歴
行状、性格、前科、健康状態
家族関係
公判審理の進行状況
被告人の防御権の保障(連日開廷での審理)
保釈保証金
保釈条件
身上関係の安定
具体的に想定される財産隠滅の余地
これらが終局判決に及ぼす影響
罪証隠滅に及ぶ主観的な意図等
逃亡・不出頭のおそれ
その他
規定 第88条〔保釈の請求〕
勾留されている被告人又はその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹は、保釈の請求をすることができる。
第89条〔必要的保釈〕
保釈の請求があつたときは、次の場合を除いては、これを許さなければならない。
一 被告人が死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
二 被告人が前に死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。
三 被告人が常習として長期三年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
四 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
五 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。
六 被告人の氏名又は住居が分からないとき。
第90条〔裁量保釈〕
裁判所は、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。
第91条〔不当に長い勾留の取消し、保釈〕
勾留による拘禁が不当に長くなつたときは、裁判所は、第八十八条〔保釈請求権者〕に規定する者の請求により、又は職権で、決定を以て勾留を取り消し、又は保釈を許さなければならない。
A第八十二条第三項〔保釈等による請求の失効〕の規定は、前項の請求についてこれを準用する。
手続 保釈請求書の提出 第1回公判期日前⇒令状部(第10刑事部)宛に、刑事訟廷へ提出する。
(簡裁事件では、簡裁の刑事訴廷に提出)
第1回公判期日後⇒刑事訟廷係(刑事受付)に提出する。
保釈面談 保釈請求書の受理後、当日かその翌日には裁判所(裁判官)の保釈面接が行われる。
保釈保証金 刑訴法93条2項
保証金額は、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない。
150万円が最低限。
保釈保証金 第1回公判前は令状部書記官、第1回公判期日後は係属部書記官から「保釈許可決定書」と「保管金納付書」の交付を受ける。
裁判所の「出納課保管金第1係」に上記書類を提出。
納付後、「保管金受領証書」(保証金の還付の際に必要な書類)を受領する。
釈放 保釈金納付後、裁判所から検察庁の「事件令状課令状係」に書類が送付され、そこから釈放指揮書が拘置所等の勾留場所へ交付される。
釈放時間については、「事件令状課令状係」に「釈放指揮書」の交付時刻を問い合わせ、その後拘置所等に釈放予定時刻を問い合わせることになる。
釈放の有無を知るため、釈放されれば弁護人へ電話するよう被告人に伝え、場合によっては拘置所へ連絡してその旨被告人に伝言してもらう。


保釈準抗告
規定 刑訴法 第429条〔準抗告〕
裁判官が左の裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他の裁判官がした裁判に対してはその裁判官所属の裁判所にその裁判の取消又は変更を請求することができる。
一 忌避の申立を却下する裁判
二 勾留、保釈、押収又は押収物の還付に関する裁判
三 鑑定のため留置を命ずる裁判
四 証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人に対して過料又は費用の賠償を命ずる裁判
五 身体の検査を受ける者に対して過料又は費用の賠償を命ずる裁判
A第四百二十条第三項〔勾留に対しては嫌疑ないことを理由とする抗告を許さない〕の規定は、前項の請求についてこれを準用する。
B第一項の請求を受けた地方裁判所又は家庭裁判所は、合議体で決定をしなければならない。
C第一項第四号又は第五号の裁判の取消又は変更の請求は、その裁判のあつた日から三日以内にこれをしなければならない。
D前項の請求期間内及びその請求があつたときは、裁判の執行は、停止される。
刑訴法 第432条〔準用規定〕
第四百二十四条〔執行停止〕、第四百二十六条〔決定〕及び第四百二十七条〔再抗告の禁止〕の規定は、第四百二十九条及び第四百三十条の請求があつた場合にこれを準用する。
刑訴法 第426条〔抗告に対する決定〕
抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。
A抗告が理由のあるときは、決定で原決定を取り消し、必要がある場合には、更に裁判をしなければならない。

捜査弁護
弁護人の役割 取調べに対する対応 違法不当な取り調べが行われないよう監視し、必要な対抗措置をとる。
有利かつ適正な処分を目指す 被疑事実に争いのある事案では、不起訴処分の獲得が弁護活動の最大の目標。
基本部分に争いのない場合でも、犯行態様等の認定や被疑者との示談交渉結果が左右。
身体拘束からの解放 早期の身体拘束からの解放
社会との窓口 家族・職場との連絡調整、健康や精神面への配慮
受任時の留意点 被疑者・選任権者以外からの依頼 第30条〔弁護人の選任権者〕 
被告人又は被疑者は、何時でも弁護人を選任することができる。
A被告人又は被疑者の法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹は、独立して弁護人を選任することができる。
共犯事件の受任
事実関係の把握 @被疑者の住所、氏名、生年月日、職業
A罪名及び被疑事実の内容、共犯者の有無、被害者の住所、氏名
B逮捕されているか否か、逮捕の年月日
C身体が拘束されているか否か、身体の拘束場所
D逮捕中が、勾留中か、起訴後か、逮捕等の年月日
E捜索差押の有無・状況
F家族の状況、身元引受人の有無
G被疑者の受傷の有無
Hその時点までの捜査に違法不当な点はないか
I捜査の進展状況
J証拠の有無、証拠保全の要否
K被疑者の前科、前歴
L被害弁償の要否
接見の重要性 被疑者と立会人なしで接見できるのは唯一、弁護士だけ。
捜査の進展に応じた機敏な対応が可能。
被疑者への説明 黙秘権(憲法38条)
法律上問題となりうる点:
捜査機関のねらいや意図、供述の際に注意すべき点(ex.未必の故意)。
供述調書は訂正を求めれる。
訂正しないときは、署名捺印(押印)を拒否できる(刑訴法198条)
弁護人の役割:
取調べ途中でも弁護人に相談したい場合は、いつでも弁護人との連絡や面会を要求できる。
被疑者ノート:
書き方を説明した上で差し入れる。
家族への説明 被疑者の権利、身元拘束の時間の流れ。
弁護人の役割の説明。
被疑事実の内容及び法律上の問題点。
家族から受領 委任契約書。
身元引受書。
証拠の早期収集・保全 参考人と面談・事情聴取
証拠保全
弁護人選任届 複数もらう。
←余罪の予想や、後日弁護人が複数選任される可能性がある場合。
起訴前段階で検察官又は司法警察員に差し出せば、第1審においても効力を有する。(法32@規則17)
⇒特に支障がない時には、起訴前段階で弁護人選任届を提出するのが通例。
勾留状謄本請求⇒裁判所が検察官に対し、弁護人選任届が提出されているかどうかを確認する実務上の取扱い。
留置管理係の警察権/接見室受付にいる看守に対し、弁護士人選任届を作成する旨を告げて用紙を差し出す⇒被疑者に署名・指印をさせて直ちに用紙を返還してもらえる。
警察官・看守の指印証明がなされているか確認すべき。
接見に赴く時は名刺を持参する。
←留置管理係の警察官より被疑者用と留置管理用に名刺を2枚要望されることがある。
検察官送致前は、捜査担当警察官に、検察官送致後は、捜査担当検察官に提出。
検察庁の刑事事務課(事件の検事への配点係)に、被疑者の氏名、生年月日、罪名、送致警察署名、送致日を言えば、捜査担当検察官の氏名を教えてもらえる。
接見 規定 第39条〔被拘束者との接見・授受〕
身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁護士でない者にあつては、第三十一条第二項の許可があつた後に限る。)と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。
A前項の接見又は授受については、法令(裁判所の規則を含む。以下同じ。)で、被告人又は被疑者の逃亡、罪証の隠滅又は戒護に支障のある物の授受を防ぐため必要な措置を規定することができる。
B検察官、検察事務官又は司法警察職員(司法警察員及び司法巡査をいう。以下同じ。)は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第一項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。但し、その指定は、被疑者が防禦の準備をする権利を不当に制限するようなものであつてはならない。
接見に行く前にすべきこと @家族等関係者からの事情聴取
Aどこの警察署に拘束されているかの確認
B留置施設への連絡と捜査担当官の確認
接見の際に用意する物 @弁護人選任届
A「被疑者ノート」⇒被疑者に差し入れ
B弁護士の名刺(被疑者及び留置管理に渡すため)
弁護人の印鑑(宅下げ・差入れの際に必要)
C被疑者から聴き取るべき事項を整理したメモ
D弁護人ノート
最初に話すこと @誰に頼まれて接見に来たのか
A家族や職場の近況を伝えたり、家族からの伝言
B誠実義務・守秘義務を負うこと。but
罪証隠滅等の手助けはできないこと。
C逮捕後まず10日勾留され、その後更に勾留延長の可能性があること。
起訴後も引き続き勾留されること。
保釈は起訴後にしかできないこと。
D出られる見通しは慎重に説明する。
E起訴・不起訴や量刑の見通し、保釈の可否・時期・保釈保証金額等についても同様。
言い分のありのままの聴取
捜査・取調べ状況の聴取
虚偽自白⇒@黙秘、A調書訂正申立権を行使、B署名・指印しない。
自白事件⇒犯行態様、動機等について被疑者の言い分を調書に反映。
その他の工夫 留置施設保管の勾留状の閲覧
被留置者名簿には、逮捕の日時、罪名、逮捕の種別、犯罪事実の要旨、捜査主任官名、事件担当検察官名が記載。⇒留置担当者から聞き出す。
接見内容の証拠保全
メモ、ICレコーダー、デジカメ
捜査官との面談:
ex.被害者の住所等を聞いて早めに示談交渉
接見内容は不用意に捜査官に話さない
勾留状謄本の交付請求、接見禁止決定書の写しの交付申立:
接見後直ちに勾留状謄本の交付請求(勾留資料8)
勾留延長⇒延長理由を正確に知るため、再度勾留状謄本の交付請求
接見等禁止決定書の写しの交付申立(「接見禁止決定の写しを交付されたい」と記載して裁判所令状部に提出。)
運用 水上警察 弁護士との接見は24時間OK。
入浴中・食事中あり。
取調べの場合若干遅れる。
接見室が1つ⇒待つ必要あり。
拘置所 原則:午前8時30分〜午前12時(受付は午前11時30分まで)、午後1時から午後5時まで(受付は午後4時まで)。
夜間:平日は午後8時まで可能。
休日の接見は、以下の場合に可能:
@初回の面会の場合、土曜・日曜・土日と連続する祝日の午前8時30分〜午後5時。
A2回目以降の面会の場合、土曜の午前中のみ。
B余罪捜査中の被告人又は受刑者で、被疑者として逮捕勾留されている場合には、。土曜の午前中のみ。
予約について:
夜間・休日の接見を希望するときは、以下の時間までに刑事施設に電話して予約する必要。
@原則として、夜間・休日の接見希望日の直近の平日の執務時間(午前8時30分〜午後5時)
A接見希望当日に夜間面会の必要が生じた場合、当日の午後3時30分までに予約すれば夜間接見が可能。
被告人との接見については、公判が連日開廷の場合で翌日も公判が予定されている場合には接見希望日の午後5時までに予約すれば夜間接見が可能。
弁護人・弁護人となろうとする者以外との接見 重要性 被疑者の家族・知人等は、裁判官の接見禁止決定が出ていない限り、接見し、または書類もしくは物の授受をすることができる。
第80条〔勾留と接見・授受〕
勾留されている被告人は、第三十九条第一項〔弁護人又は弁護人になろうとする者〕に規定する者以外の者と、法令の範囲内で、接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。勾引状により刑事施設に留置されている被告人も、同様である。

第207条〔被疑者の勾留、弁護選任権の告知、国選弁護手続の教示〕
前三条の規定による勾留の請求を受けた裁判官は、その処分に関し裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。但し、保釈については、この限りでない。
一般人による接見の実情 @平日のみで執務時間内のみ。土・日・祝日は不可。
Aおおむね10分。
B1日1回
C1度に入れるのは3人まで
D会話は日本語
E職員が立会い、会話内容の趣旨を接見表に記入。
会話が管理運営上不適当⇒面会を注視し、又は中断させられる場合がある。
接見禁止決定 第81条〔接見・授受の制限〕
裁判所は、逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるときは、検察官の請求により又は職権で、勾留されている被告人と第三十九条第一項〔弁護人又は弁護人になろうとする者〕に規定する者以外の者との接見を禁じ、又はこれと授受すべき書類その他の物を検閲し、その授受を禁じ、若しくはこれを差し押えることができる。但し、糧食の授受を禁じ、又はこれを差し押えることはできない。
接見禁止についての弁護活動 接見禁止決定が予想される場合の勾留裁判官との面談:
勾留裁判官との面談に際し、勾留する場合でも接見禁止はつけないよう交渉すべき。
@勾留自体が罪証隠滅を防ぐためのものであり、しかも一般人との接見は看守の立会付きであるから、それでも防止できないような罪証隠滅の相当理由はない。
A一般人との接見も被疑者の精神的な健康の維持に重要である。
B接見禁止するにしても、すべての面会を禁止するのではなく、特にその者と面会させると罪証隠滅をする相当理由の強いような場合に限り、個別的に接見禁止とすべき。
(大阪地裁の場合、一般人の接見禁止決定をした場合、弁護人に対する勾留の通知と同時にその旨の通知をする扱いとなっている。)
接見禁止決定には、不動文字で、「接見のほか、糧食、衣類、現金、公刊物、日用品及び寝具を除いて物の授受も禁止する」旨記載。

被疑者は接見等が禁止されると、衣類及び日用品類の差入れはできるものの、家族や友人、知人との接見ができないのに加え、信書の授受もできない。

弁護人が頻繁に被疑者と接見する必要。
接見禁止決定に対する準抗告・一部解除の申立:
準抗告:前述の事項を詳細に主張する。
接見禁止の一部解除の申立て:(資料13.14)
第429条〔準抗告〕
裁判官が左の裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他の裁判官がした裁判に対してはその裁判官所属の裁判所にその裁判の取消又は変更を請求することができる。
二 勾留、保釈、押収又は押収物の還付に関する裁判
差し入れ・信書の授受等 一般人の差入れ 一般人と接見等禁止決定がなされている場合でも、「糧食、衣類、現金、公刊物、日用品及び寝具等」接見禁止決定において除外されている物は差入れができる。
接見禁止がついてない場合でも規制あり:
@食料品は、差入れ指定業者に発注(拘置所)。留置施設では、被疑者本人が、警察官を通じと購入するのみで、差入れは不可。
A衣類は原則自由。ベルト、ひも、長くつ下等は入らない。
B拘置所は独自の基準を設定。
C現金は自由に入る。
D薬品は入らないことが多い。
弁護人の差入れ・宅下 留置施設(警察署の留置場)では、留置管理の職員に申し出て差し入れる。
弁護人からの書類・物の差し入れについても一般人の場合と同様、刑事被収容者等処遇法44条、191条による検査の対象となる。
but
あくまで、逃亡、罪証の隠滅又は戒護に支障のあるものでないかの検査であり、それ以上に内容に踏み込んだ検閲は許されない。
大阪高裁H17.1.25:
@刑訴法39条1項の「立会人なくして」とは、接見に際してその内容を捜査機関、訴追機関及び収容施設等が知ることができない状態とすること、すなわち、接見内容についての秘密を補償するものであり、
Aまた、同条項にいう「接見」とは、口頭での打ち合わせに限られるものではなく、口頭での打合せに付随する証拠書類等の提示をも含む打ち合わせであるとした上で、
B監獄法50条及び同法施行規則127条2項を限定的に解釈し、同規則の「必要ナル戒護条ノ措置」とは、接見の際に、危険物、禁制品及び罪証隠滅ないし逃走の用に直接供される物品が授受されないように接見室の被告人等の側と弁護人側との間に穴あきの透明な仕切り板を設ける等の物的設備を整えたり、外形視認や書面又は口頭での質問による対象物の性状の確認を行うなど、被告人等と弁護人との間の打合せの内容に直接のみならず間接にも影響しない程度の措置を指すと解するのが相当であって、弁護人が持ち込む書類等の内容に及ぶ検査についてのこの措置に含まれないとした。
刑事被収容者等処遇法
第46条(差入物の引取り等)
刑事施設の長は、第四十四条第三号に掲げる現金又は物品が次の各号のいずれかに該当するときは、その現金又は物品を持参し、又は送付した者(以下「差入人」という。)に対し、その引取りを求めるものとする。
一 被収容者に交付することにより、刑事施設の規律及び秩序を害するおそれがあるものであるとき。

第193条(差入物の引取り等)
留置業務管理者は、第百九十一条第三号に掲げる現金又は物品が次の各号のいずれかに該当するときは、その現金又は物品の差入人に対し、その引取りを求めるものとする。
一 被留置者に交付することにより、留置施設の規律及び秩序を害するおそれがあるものであるとき。
信書の授受 逮捕・勾留中の被疑者が出す信書及び受け取る信書については、弁護人との信書も含めて、拘置所・警察署の職員が検査できる。(刑事被収容者処遇法135条、222条)
@弁護人から受け取る信書⇒弁護人からの信書であることを「確認するために必要な限度において行う」ものとされる。
A弁護人に出す信書⇒そのような制限もなく、罪証隠滅の防止や規律秩序の維持のためという理由で、弁護人等に発する信書について、内容の検査が行われる。

弁護人宛ての信書の内容が捜査担当者に漏れる危険性にも注意を払い、その旨被疑者にアドバイスしておかなければならない。
大阪地裁H12.5.25:
「被拘禁者と弁護人との間の信書の授受についても、刑訴法39条1項はできる限り接見に準じ、その内容について秘密保護を要請しているというべきでありる。特に、弁護人が時間的あるいは場所的な要因で接見が困難な場合には、信書による意思及び情報の伝達が実質的に接見に代替する機能を営むことも考えられる。そおして、かような観点を徹底するならば、被拘禁者と弁護人との間の信書(以下においては、専ら封緘された信書を念頭に置く。)は収容施設におおいても一切開封することなく常に封緘したままでその授受を認める扱いを要請することになる。」と判示したうえで、
弁護人宛の信書かどうか、弁護人からの信書かどうかを確認するために必要な限度で閲読するのは違法ではないとした。
刑事被収容者等処遇法:
第135条(信書の検査)
刑事施設の長は、その指名する職員に、未決拘禁者が発受する信書について、検査を行わせるものとする。
2 次に掲げる信書については、前項の検査は、これらの信書に該当することを確認するために必要な限度において行うものとする。ただし、第三号に掲げる信書について、刑事施設の規律及び秩序を害する結果又は罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合は、この限りでない。
一 未決拘禁者が弁護人等から受ける信書
二 未決拘禁者が国又は地方公共団体の機関から受ける信書
三 未決拘禁者が自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士から受ける信書
3 刑事施設の長は、刑事施設の規律及び秩序を害する結果並びに罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがないと認める場合には、前二項の規定にかかわらず、第一項の検査を行わせないことができる。

第222条(信書の検査)
留置業務管理者は、その指名する職員に、未決拘禁者が発受する信書について、検査を行わせるものとする。
2 留置業務管理者は、留置施設の規律及び秩序の維持その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、未決拘禁者以外の被留置者が発受する信書について、検査を行わせることができる。
3 次に掲げる信書については、前二項の検査は、これらの信書に該当することを確認するために必要な限度において行うものとする。ただし、第一号ハ及び第二号ロに掲げる信書について、留置施設の規律及び秩序を害する結果又は未決拘禁者について罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合は、この限りでない。
一 被留置者が次に掲げる者から受ける信書
イ 弁護人等
ロ 国又は地方公共団体の機関
ハ 自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士(弁護士法人を含む。以下この款において同じ。)
二 未決拘禁者以外の被留置者が次に掲げる者に対して発する信書
イ 自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関
ロ 自己に対する留置業務管理者の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士
被疑者ノートの宅下げ 刑事被収容者処遇法136条、227条が準用する同法133条の未決拘禁者が「作成した文書図画」に該当するとして、被疑者ノート宅下げの際、検閲の対象になるとの運用。
弁護人との間の信書の授受に関する前述の大阪地裁H12.5.25によれば、被疑者ノートを弁護人に宅下げする場合は、秘密交通権の重要性から、内容を精査することは許されない。⇒弁護人が直接宅下げする場合は被疑者ノートの内容について一切確認できないはず。

内容について検閲できないこと、直ちに外形的な検査をすませて宅下げするよう求めるべき。
刑事被収容者等処遇法:
第133条(受刑者作成の文書図画)
刑事施設の長は、受刑者が、その作成した文書図画(信書を除く。)を他の者に交付することを申請した場合には、その交付につき、受刑者が発する信書に準じて検査その他の措置を執ることができる。
取調べ 違法不当な取調べの類型 @利益告知・不利益告知
「罪を認めたら不起訴になる」「自白すれば罪もずっと軽くなる」「自白すれば保釈が認められるよう便宜を図っていやる」
「自白しないと、実刑確実だ」「自白しないと、おまえが主犯になる」
A切り違え尋問等
「他の者はもうしゃべっている。おまえが隠してもムダだ」
「彼はまえがやったと言っている」
「他の者は、おまえが主犯だと言っている」
B長時間にわたる取調べ
Cポリグラフ検査を使用した取調べ
D弁護人に対する中傷
E暴行・脅迫をともなう取調べ
Fその他
アドバイス 権利の説明 @供述拒否権
A署名押印拒否権
B増減変更申立権
C秘密接見交通権
D取調べ受忍義務の不存在
違法不当な取調べ類型の告知
ポリグラフ検査についての説明
捜査機関への抗議
逮捕 逮捕状請求書の記載内容の把握と活用 内容確認方法 大阪地裁管内では、逮捕状は、逮捕状請求書(及びその記載)を利用して作成(刑訴規則145条)
逮捕状は起訴後速やかに裁判所に差し出される⇒刑訴法40条によって、起訴後であれば弁護人はその内容を閲覧謄写できる。
規則 第145条(逮捕状の作成)
逮捕状は、逮捕状請求書及びその記載を利用してこれを作ることができる。
法 第40条〔弁護人の書類・証拠物の閲覧謄写〕
弁護人は、公訴の提起後は、裁判所において、訴訟に関する書類及び証拠物を閲覧し、且つ謄写することができる。但し、証拠物を謄写するについては、裁判長の許可を受けなければならない。
A前項の規定にかかわらず、第百五十七条の四第三項に規定する記録媒体は、謄写することができない。
活用方法 逮捕状請求書の「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」欄(刑訴法142条1項本文にいう「逮捕状発付の要件たる事項」としての、法199条1項に定める要件。緊急逮捕の場合は、「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由」となる)の記載

逮捕状請求時に存在した疎明資料が何であったのかがわかる。
(証拠開示請求の際の重要な資料となる)
緊急逮捕条請求書には、令状請求受付時刻が裁判所によって記載される。
⇒令状の請求時刻がわかる。(通常逮捕状請求の受付時刻は記載されていない。)
緊急逮捕の場合、(逮捕後)「直ちに裁判官の逮捕状を求め」たか(刑訴法210条1項)否かについて(=緊急逮捕手続の適法性について)、令状請求の正確な時刻の把握が重要。
勾留 勾留 規定 刑訴法 第207条〔被疑者の勾留、弁護選任権の告知、国選弁護手続の教示〕
前三条の規定による勾留の請求を受けた裁判官は、その処分に関し裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。但し、保釈については、この限りでない。
刑訴法 第60条〔勾留〕
裁判所は、被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、左の各号の一にあたるときは、これを勾留することができる。
一 被告人が定まつた住居を有しないとき。
二 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
三 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
刑訴法 第208条〔勾留期間、期間の延長〕
前条の規定により被疑者を勾留した事件につき、勾留の請求をした日から十日以内に公訴を提起しないときは、検察官は、直ちに被疑者を釈放しなければならない。
A裁判官は、やむを得ない事由があると認めるときは、検察官の請求により、前項の期間を延長することができる。この期間の延長は、通じて十日を超えることができない。
計算 勾留期間の起算日:勾留請求の日
期間の計算:初日を参入し、期間の末日が一般の休日にあたるときも時効期間と同様、期間に算入される。
犯罪事実 一罪一勾留の原則:
勾留の理由は、公訴事実1個=一罪ごとに判断すべき。
勾留延長 「やむを得ない事由」 @捜査を継続しなければ検察官が事件を処分できないこと。
A10日の勾留期間内に捜査を尽くせなったと認められること。
B勾留を延長すれば捜査の障害が取り除かれる見込みがあること。
勾留理由開示 制度・目的 勾留理由開示制度は、憲法34条の規定に基づくもので、その目的は直接的には被疑者(刑訴法207条、82条)が裁判所に対し、公開の法廷での勾留理由の開示を請求するところにあり、究極的には、そおの前後の勾留取消請求と連動して被疑者を違法ないし不当な勾留から救済することにある。
以下のような多面的な目的に活用できる⇒積極的活用が望まれる。
@裁判官に対する求釈明を通じて裁判官に勾留要件の存否を再吟味させ、以後の判断を慎重にさせる(弁護人の勾留取消請求を認容させる、検察官の勾留延長請求を却下ないし延長期間を短縮させる)
A捜査機関がどんな証拠を有しているか、裁判官が勾留要件についてどのように考えているかをつかみ、その後の弁護活動(勾留取消請求、勾留延長をさせない活動、保釈請求等に活用する)
B開示公判での意見陳述の中で取調べ状況を明らかにし、以後の取調べのやり方を県政するとともに、意見の内容を意見書や開示調書への記載という形で証拠化し将来公判において供述の任意性を争う場合に提出する。
(被疑者が虚偽の自白を強要されそうな場合には、否認供述を開示調査に記録させることは重要。)
C被疑者を一時的にしろ勾留場所から外に出させて開放感を与え、精神的安定を図る。
D勾留の違法・不当性を公開の法廷で訴え、勾留状を発付した裁判官に対して反省を迫り、ひいては勾留実務全体の適正化を図る。
憲法 第34条〔抑留・拘禁に対する保障〕
何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

刑訴法 第82条〔勾留理由開示の請求〕
勾留されている被告人は、裁判所に勾留の理由の開示を請求することができる。
A勾留されている被告人の弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹その他利害関係人も、前項の請求をすることができる。
B前二項の請求は、保釈、勾留の執行停止若しくは勾留の取消があつたとき、又は勾留状の効力が消滅したときは、その効力を失う。
手続 請求権者
開示の請求は、請求者ごとに格別の書面ですることを要する(規則81条1項、資料32)
請求書は、当該裁判がされた当該審級の裁判所(起訴前及び起訴後第1回公判前は裁判官)に提出する。
同一勾留継続中(勾留延長、起訴後拘留も含む)は開示請求は1回に限る。
⇒いつ請求するかは重要な問題。
理由の開示は、公開の法廷で行われる(刑訴法83条1項)。
@被疑者に対する人定質問
A裁判官による理由開示
B弁護人による求釈明
C被疑者・弁護人による意見陳述
裁判官は、勾留状発付時点での理由を、簡単に告知するにとどまるのが通常。
but
勾留理由開示の目的⇒勾留理由開示公判の時点でも勾留を継続しなければならない理由と、勾留理由を認めた根拠となる具体的事実及びそれを認定した証拠を開示させる必要。
調書の利用 勾留理由開示の期日調書が作成。(刑訴規則86条。資料34)
勾留利用開示公判調書の謄写については、刑訴法40条を根拠に、起訴後にしか認められず、起訴前段階や不起訴となった場合には認めない。)
刑訴法 第40条〔弁護人の書類・証拠物の閲覧謄写〕
弁護人は、公訴の提起後は、裁判所において、訴訟に関する書類及び証拠物を閲覧し、且つ謄写することができる。但し、証拠物を謄写するについては、裁判長の許可を受けなければならない。
A前項の規定にかかわらず、第百五十七条の四第三項に規定する記録媒体は、謄写することができない。
求釈明 開示すべき「勾留の理由」について、
裁判官の中には、勾留状発付当時における理由しか開示せず、現時点(勾留理由開示公判時点)での理由を開示しない場合あり。
but
違法不当な勾留からの救済という勾留理由開示の目的からすれば、現時点において勾留理由が存在しているか否かが重要。
求釈明を一括して行わせようとする裁判官。
but
できるだけ一問一答方式で行うよう求める。
求釈明事項の書面提出要請については、柔軟に対応。
意見陳述 裁判長の理由開示に対して、検察官、被疑者、弁護人等は意見を述べることができる。(刑訴法84条2項)。意見陳述は1人10分以内(刑訴規則85条の3第1項)。
必要がある場合にはその点を訴えて、柔軟な対応を求めるべき。
裁判所は、勾留理由開示手続の調書を作成するが(刑訴規則86条)、極めて簡単なものしか作成されないことが多く、口頭での意見陳述は記録化されないことが多い。
⇒将来の公判において活用できるよう弁護人は詳細な意見書をつくり記録に添付してもらう(刑訴規則85条の3第2項)。

供述の任意性を争う場合の前提となる取調べ状況に関する書面等は、将来の公判において足かせになったりしないよう特に正確を期す必要がある。
意見書についても裁判官より事前に提出するように求められることがあるが、開示公判後に提出すべき。
被疑者の意見陳述については、書面作成は困難なことが多い。⇒
@口頭で陳述した内容を書記官に正確に開示調書に記録させるようにする。
A予め弁護人が策壊死し、その場で署名指印させる。
B弁護人による尋問の形式で陳述。
法 第84条〔勾留理由開示の方式〕
法廷においては、裁判長は、勾留の理由を告げなければならない。
A検察官又は被告人及び弁護人並びにこれらの者以外の請求者は、意見を述べることができる。但し、裁判長は、相当と認めるときは、意見の陳述に代え意見を記載した書面を差し出すべきことを命ずることができる。

規則 第85条の3(開示期日における意見陳述の時間の制限等・法第八十四条)
法第八十四条第二項本文に掲げる者が開示期日において意見を述べる時間は、各十分を超えることができない。
2 前項の者は、その意見の陳述に代え又はこれを補うため、書面を差し出すことができる。
規則 第86条(開示期日の調書)
開示期日における手続については、調書を作り、裁判所書記官が署名押印し、裁判長が認印しなければならない。
開示公判の準備 求釈明事項の整理:
勾留の理由及び必要性についての疑問点を整理する。そのためには、事前の被疑者との接見、捜査機関との交渉等によって、捜査の進展状況、証拠収集状況についての情報収集をする。
その上で、後で勾留取消請求をする際に必要・有効な情報は何かという視点から求釈明事項を検討。
求釈明事項の例:
@具体的にどのような嫌疑をかけられているのか。
A「罪を犯したと疑うに足りる理由」としては、具体的にどのような事実があるのか。
Bそれをどのような証拠に基づいて認定しているのか。
C罪証隠滅の相当理由につき、具体的にはどんな証拠が隠滅されるというのか。
D現在までに、誰の供述調書が何通あるのか、それは何日付のものか、それは検察官調書か警察官調書か。
E現在までに収集している証拠物は何か。
F今後、誰の、どういう点についての取調べが残っているのか。
G未発見の証拠物は何か。
H被疑者を釈放すると、具体的にどういう罪証隠滅行為をする相当理由があるというのか。
I罪証隠滅の相当理由を認定した根拠は何か。
求釈明のやり方の工夫:
裁判官が捜査の秘密・罪証隠滅の「おそれ」等を理由に答えないことがある⇒どのようにして答えさせるかの対策を考えておく。
@求釈明の内容を細切れにして、裁判官が答えやすくする。
A答えても何ら弊害がなく、答えなくては意見陳述ができないことを訴える。
B質問に答えない場合には、正面から聞かず角度を変えて再度質問する。
C弁護士人がすでに把握している事実を材料に、より詳しい内容を引き出す(具体例は資料34)。
「調書の内容をすべて具体的に開示することはだめでも、この点についてはどう供述しているのか」「警察官調書は何通で、検察官調書は何通あるのか」「いつ取調べがあったのか」「目撃者はいるのか」「押収した証拠にはどんなものがあるのか」等
D弁護人の役割分担を決めておく。
被疑者との打合せ:
開示公判の意味内容を説明し、本人の意見陳述の内容を決めておく。
捜査の進展状況等についても被疑者に聞いておく。
被疑者本人の生の声を裁判所に聞かせるよう工夫する。
検察官に対する開示公判への出席要請:
取調担当警察官が在廷しているときの対策:
●保釈 規定 第88条〔保釈の請求〕
勾留されている被告人又はその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹は、保釈の請求をすることができる。
第89条〔必要的保釈〕
保釈の請求があつたときは、次の場合を除いては、これを許さなければならない。
一 被告人が死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
二 被告人が前に死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。
三 被告人が常習として長期三年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。
四 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
五 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。
六 被告人の氏名又は住居が分からないとき。
第90条〔裁量保釈〕
裁判所は、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。
第91条〔不当に長い勾留の取消し、保釈〕
勾留による拘禁が不当に長くなつたときは、裁判所は、第八十八条〔保釈請求権者〕に規定する者の請求により、又は職権で、決定を以て勾留を取り消し、又は保釈を許さなければならない。
A第八十二条第三項〔保釈等による請求の失効〕の規定は、前項の請求についてこれを準用する。
手続 保釈請求書の提出 第1回公判期日前⇒令状部(第10刑事部)宛に、刑事訟廷へ提出する。
(簡裁事件では、簡裁の刑事訴廷に提出)
第1回公判期日後⇒刑事訟廷係(刑事受付)に提出する。
保釈面談 保釈請求書の受理後、当日かその翌日には裁判所(裁判官)の保釈面接が行われる。
保釈保証金 刑訴法93条2項
保証金額は、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない。
150万円が最低限。
保釈保証金 第1回公判前は令状部書記官、第1回公判期日後は係属部書記官から「保釈許可決定書」と「保管金納付書」の交付を受ける。
裁判所の「出納課保管金第1係」に上記書類を提出。
納付後、「保管金受領証書」(保証金の還付の際に必要な書類)を受領する。
釈放 保釈金納付後、裁判所から検察庁の「事件令状課令状係」に書類が送付され、そこから釈放指揮書が拘置所等の勾留場所へ交付される。
釈放時間については、「事件令状課令状係」に「釈放指揮書」の交付時刻を問い合わせ、その後拘置所等に釈放予定時刻を問い合わせることになる。
釈放の有無を知るため、釈放されれば弁護人へ電話するよう被告人に伝え、場合によっては拘置所へ連絡してその旨被告人に伝言してもらう。
余罪がある場合 見通し 余罪捜査の終結についての見通しについての感触が得られることもあるので、積極的に警察の捜査主任官や検察官に接触するのが友好。
身柄 起訴後の勾留を利用して余罪についての捜査が続けられる場合が多い。
逮捕・勾留の時間的制約がないため、いたずらに追起訴が遅れることもある。
追起訴が未了という理由で保釈請求ができないことに不満がでる。
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追起訴予定で保釈請求を強行⇒再逮捕・再勾留を招く結果となり、保釈金が高額になるなどの不利益がある。
接見 身に覚えのない事件まで被疑者に嫌疑がかかることがないよう注意を払う。
←成績アップのため、近隣の未解決事件を被疑者に押しつけることによる冤罪あり。
保釈 判断 保釈後に余罪で再逮捕、再勾留をしてくることがある。
⇒余罪捜査の終了、公訴提起をまって保釈請求をすべきか、再逮捕を覚悟で保釈請求をすべきかの判断を求められる。
起訴の後勾留を利用した余罪捜査に因って勾留が長期におよび、被告人の人身の自由及び防御権の行使が侵害される場合には、再逮捕を恐れず保釈請求をすることが結果的に早期の保釈につながることがある。
不起訴対策 自白獲得⇒起訴。得られない⇒不起訴。
という処分方針で臨んでいるケースがある。